2015 Fiscal Year Research-status Report
プロテオグリカンを介した歯胚細胞外環境の構築機序の解明と新規歯胚組織再生法の確立
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26462777
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
依田 浩子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60293213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 俊一 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80187400)
武内 恒成 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90206946)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コンドロイチン硫酸 / プロテオグリカン / 頭蓋顔面発育 / 歯胚 / 細胞外基質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではコンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)について、顎顔面形態の発育、歯胚の細胞外環境の構築とその変化、幹細胞ニッチとしての役割、歯胚細胞内シグナル伝達と細胞分化機構について、遺伝子改変マウスを用いて解析することを目的としている。平成27年度では以下の研究結果が得られた。 1. コンドロイチン硫酸合成酵素ノックアウト(CSKO)マウスの頭蓋顔面発育と歯の形態形成:前年度に引き続いてKOマウスの解析を行った。新たな所見として、CSKOマウスの頭蓋骨の形態異常(前後径の短縮と幅径の減少、容積の減少)、二次口蓋の菲薄化と癒合不全、下顎頭軟骨の細胞増殖減少と肥大化軟骨層の菲薄化、頭蓋底軟骨結合の異常、頭蓋冠の癒合遅延が確認された。さらに、歯胚および周囲骨組織にカルシウムなどのミネラル沈着の低下も認められた。 2. CSPG関連シグナル分子の発現解析:正常およびCSKOマウスより軟組織、軟骨組織を採取し、RT-PCR法にてCSPG関連シグナル分子の発現変化を解析した。その結果、KOマウスではb-catenin、Lef1などのWNT関連分子の有意な発現低下、FGFs、BMPsの遺伝子および蛋白の発現低下が確認された。 前項までの実験結果より、コンドロイチン硫酸鎖は頭蓋顔面形態および歯・歯周組織の発育を制御していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の平成27年度の研究計画内容についてほぼ予定通りに研究が遂行されており、現在までの研究成果を平成28年3月に開催された日本解剖学会総会にて報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に基づき、平成28年度は以下の項目について研究を遂行する。 1. プロテオグリカンを応用した歯胚組織再生実験:CSPGの機能ドメインを含む合成ペプチドを作成し、エナメル器細胞、歯髄細胞、血管内皮細胞、神経細胞、骨芽細胞への効果を検証する。 2. 歯胚組織再生実験系へのCSPGペプチド応用:器官培養系およびマウス腎被膜下移植系にて、CSPGペプチドおよび関連分子を適切な濃度勾配をつけて歯胚周囲に配置し、血管および神経再生も考慮した歯胚再生促進への手法を確立する。
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Causes of Carryover |
コンドロイチン硫酸合成酵素ノックアウトマウスの解析にやや時間がかかっていることより、平成27年度から開始予定であったCSPG合成ペプチドを応用した歯胚組織再生実験の着手が遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度から開始予定であったCSPG合成ペプチドを応用した歯胚組織再生実験に必要なペプチド合成費用、培養関連試薬や組織学的検索に必要な試薬を購入する。
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Research Products
(5 results)