2014 Fiscal Year Research-status Report
内因性カンナビノイド分解阻害剤を利用した嚥下反射機能改善薬開発の検討
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26462808
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
北川 純一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50373006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 雅路 日本大学, 歯学部, 准教授 (20362238)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 内因性カンナビノイド / 嚥下 / 嚥下障害 / 嚥下中枢 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者の研究グループでは、嚥下反射の中枢機構を解明する際、麻酔下ラットに合成カンナビノイド(WIN 55,212-2:Win)を投与すると、上喉頭神経電気刺激誘発性の嚥下反射が促進することを見いだした。しかしながら、日本では医療目的であってもカンナビノイド系薬物の使用は禁止されている。本研究は、申請者が報告したカンナビノイドが嚥下誘発を促進する機序に基づき、医薬品として使用できないカンナビノイドではなく、生体内(脳内)で産生される内因性カンナビノイドによる嚥下反射誘発の促進効果を調べることを目的として立案された。 本年度は、内因性カンナビノイド分解阻害剤(JZL187:モノアシルグリセロールリパーゼ(MAGL) の阻害剤)を用いて嚥下誘発効果誘発効果を検討した。 浸透圧ポンプを用いて、溶媒によって調整されたURB597または溶媒のみを延髄表面に3日間持続投与し、麻酔下において上喉頭神経を電気刺激いたところ、嚥下反射は有意に嚥下反射が促進された。この結果は、全身投与でも同じであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究結果は、申請者は報告したカンナビノイドが嚥下誘発を促進する機序(Mostafeezur et al. PloS ONE, 2012)に基づいていることを示唆している。
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Strategy for Future Research Activity |
内因性カンナビノイド分解阻害剤(JZL187)により、嚥下中枢内においてどの程度の量の内因性カンナビノイドが産生されるのかを免疫組織学的手法および生化学的方法を用いて検討する。
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Causes of Carryover |
年度内に消耗品を発注・入手したが、支払いが次年度になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月中にすでに支払い済み。
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Research Products
(2 results)