2015 Fiscal Year Research-status Report
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26462830
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大西 芳秋 国立研究開発法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究グループ付き (60233219)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 唾液 / 生物時計 / 生体時刻 / 概日リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
全唾液を生体時刻決定に用いる場合においても、体内時計による日内変動のみならず、個々の唾液腺の変動、食事やホルモン等の刺激、疾患、個体差により全唾液腺に含まれるタンパク組成は変動する。このため採取した全唾液において体内時計による変動以外のタンパク変動要因を補正する必要がある。そこで、このための内部標準マーカータンパクの同定を行った。同一人物で採取時間が異なる全唾液試料(AM 8:00とPM 8:00)2組に対してタンパク変性材として4M尿素を含む緩衝液を用いて全唾液試料を保存し、IgA, Lysozyme, Albumin, Fibronectin, Mucin, Amylaseをウェスタンブロット解析した。市販の抗体を用いて通常の実験方法 (Nucleic Acids Res. 2012 Oct;40(19):9482-92) にて検出を試みたところ、Fibronectin, Mucinはタンパクバンドを検出することができなかった。さらに唾液試料濃度や抗体濃度、ケミルミネッセンス増感剤等を用いても同一ロットの抗体ではFibronectin, Mucinは検出不可能であった。これらのタンパク質については、次年度ロットの異なる抗体を用いて再度検討を行う予定である。本来、内部標準タンパク質としては、個体間の発現量の差があったとしても採取時間によって変動が少ないタンパクが候補となる。そこで採取時間による発現変動が一番小さいタンパクであるばかりでなく、性別や年齢に依存せず機能することも重要である。今年度の研究結果からはβ-Actinが上記条件を一番満足していたが、今年度検出できなかったFibronectin, Mucinを次年度再検討したうえで、最適の内部標準タンパク質マーカーを確定したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の研究目的は内部標準マーカータンパクの同定することである。前述のようにこれまでのところβ-Actinを候補とする結果を得ている。本年度当初予定していた候補タンパク質すべてを比較検討することができなかったが、現状では全唾液を用いて生体時刻を測定できることが判明しており、研究が当初計画通りうまく進行していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
抗体ロット入手の関係で、今年度予定していた全ての候補タンパク質を比較検討することはできなかったが、これまでのところβ-Actinを候補とする結果を得ている。今年度検出できなかったFibronectin, Mucinを次年度再検討したうえで、最適の内部標準タンパク質マーカーを決定し、検出条件等の詳細を確定したい。次年度においては、経時的に採取した唾液試料を用いて計測し、実際の時刻変動結果を解析する。また性別、年齢別の唾液試料を用いて試料条件による結果変動を検証する。最終的には既存の他の分子マーカーを用いた時刻測定法と比較検討を行う予定である
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Causes of Carryover |
ロットの異なるFibronectin, Mucin抗体の入手が当該年度中にできなかった。また成果発表のための学会にスケジュールの都合で1日しか参加できなかった。このため、消耗品費や旅費等の経費が少なく済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究計画自体はほぼ予定り通り進行しているため、次年度の研究計画に大きな変更は必要ないと考えている。次年度はFibronectin, Mucin抗体を入手、検討し、最適の内部標準タンパク質マーカーを決定し、検出条件等の詳細を確定する。さらに確定した生体時刻測定条件を用いて経時的に採取した唾液試料を用いて計測し、実際の時刻変動結果を解析する。また性別、年齢別の唾液試料を用いて試料条件による結果変動を検証する。最終的には既存の他の分子マーカーを用いた時刻測定法と比較検討を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] 生体リズムの制御剤2014
Inventor(s)
山崎幸苗、河野泰広、大西芳秋、大石勝隆
Industrial Property Rights Holder
山崎幸苗、河野泰広、大西芳秋、大石勝隆
Industrial Property Rights Type
特許
Industrial Property Number
特5777125
Filing Date
2014-09-24
Acquisition Date
2015-07-17