• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2015 Fiscal Year Research-status Report

FGF抑制因子Sprouty/Spred によるエナメル上皮腫増殖制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 26462864
Research InstitutionKurume University

Principal Investigator

武富 孝治  久留米大学, 医学部, 助教 (10553290)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 楠川 仁悟  久留米大学, 医学部, 教授 (30258412)
讃井 彰一  九州大学, 大学病院, 講師 (70507780)
福田 隆男  九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (80507781)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsエナメル上皮腫 / 上皮成長因子 / AM-1 細胞
Outline of Annual Research Achievements

エナメル上皮腫細胞株 AM-1 細胞における Sprouty ファミリーの発現を上皮成長因子(EGF)および線維芽細胞増殖因子(FGF) 刺激下での誘導を調べた。その結果、Sprouty2 は FGF 刺激よりも EGF 刺激時に強く誘導されることが分かった。 さらに、western blot 法にてタンパク質レベルでの Sprouty2 の発現を確認し、生検により採取したエナメル上皮腫組織においても、免疫組織染色により Sprouty2 の発現を確認した。現在、EGF 受容体と Sprouty2 の発現との関連、および ERK1/2 の活性化にどのような影響があるか、免疫組織学的に解析を行っている。
一方で、AM-1 細胞においてその細胞増殖における Sprouty2 の役割を調べるため、Sprouty2 の dominant negative 変異体である Y55A Sprouty2 を強制発現させた AM-1 細胞を EGF で刺激して MTT アッセイを行った。その結果、Y55A Sprouty2 強制発現群では細胞増殖が抑制されたことから、Sprouty2 が EGF 刺激における AM-1 細胞の細胞増殖を亢進させることが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

AM-1 細胞の細胞増殖がゆっくりなため、実験を行うに足る細胞数を確保するのに時間がかかる。エナメル上皮腫の患者からの検体を用いて、病理組織学的に解析を行ったが、検体を採取する頻度が頻回ではないため、検体採取および切片を作成するまでに時間を要した。検体はその性質上、脱灰標本であることが多く、Sprouty2 の抗体が染色される条件を決定するのに時間を要した。

Strategy for Future Research Activity

今後、AM-1 細胞の細胞内シグナル伝達経路に Sprouty2 がどのように影響しているかを western blot 法を用いて解析するとともに、可能であれば他のタイプのエナメル上皮腫から腫瘍細胞を単離、初代培養を行い、これまでと同様の実験を行う。すなわち、各種細胞における Sprouty ファミリーの発現を mRNA レベルで調べ、発現の強い Sprouty を強制発現して細胞増殖に対する影響を分子生物学的に解析する。
ただし、培養条件等試行錯誤を要する場合は時間を費やすため、AM-1 細胞のみの結果でこれまでの成果を国際誌に報告する。
一方、患者から手術で切除した検体を用いて、病理組織学的解析を、主に免疫染色を用いて行う。
また、研究の最終年度にあたるので、国際誌へ投稿すべく論文を作成する。

Causes of Carryover

今年度は前年度に購入した試薬や物品、元々研究室に存在した試薬や器具を用いて研究が可能であった。さらに、研究分担者による試薬共有により今年度おこなった実験は施行可能であった。また一方で、研究で用いる試料が頻回に手に入らないため、これをストックするに留まることが多かったこと、具体的にはエナメル上皮腫の検体をホルマリン固定してパラフィン切片までしてストックするに留まったことにより、いたずらに抗体などの不活化しやすい試薬を購入せず、今年度の研究費を次年度に持ち越して的確な時期に試薬購入および論文作成に研究費を使用することとしたため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

これまで採取した試料が必要量集まったことから、各種抗体を購入して本年度予定している免疫組織学的解析を行う。また、最終年度であることから、国際学会を含む学会発表を行うための旅費として使用するとともに、論文を作成し投稿・発表するための一連の費用(校正・掲載費)として研究費を使用する予定である。

URL: 

Published: 2017-01-06  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi