2015 Fiscal Year Research-status Report
幹細胞を用いた歯髄再生におけるオートファジー必須遺伝子LC3とAPG5の機能解析
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26462903
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
松本 享 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (10150781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 眞希雄 愛知学院大学, 薬学部, 准教授 (00174334)
尾関 伸明 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70469005)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | オートファジー / 骨格筋幹細胞 / 歯髄再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, ヒト骨格筋幹細胞による歯髄細胞分化過程におけるオートファジー必須遺伝子LC3とAPG5の機能解析を生化学的手法(細胞増殖能, ELISA, アポトーシス, RT-PCR法による遺伝子解析, 蛍光免疫染色, ALP染色, アリザリンレッド染色, ウエスタンブロット法, 細胞接着能と細胞運動能の解析など)ならびにFACS(フローサイトメーター)を用いて基礎的検討を行う. さらに, ラットを用いたin vitroにおいて, 摘出した歯を基盤鋳型として, オートファジー制御による再細胞化した歯髄組織の再生を観察することで, 従来の歯髄保存治療であるう蝕治療法や覆髄法に代わる新規な歯髄再生モデルを構築することを研究目的とする. 平成27年度の具体的到達目標は, ラットを用いたin vivoの実験系において, 摘出した歯を基盤鋳型として, オートファジー制御による歯髄組織の再細胞化(歯髄再生)を組織学的に検討し, 以下の結果を得た. 1, 歯基盤鋳型の作成: 8週齢の雄性Wister系ラットの前歯を顎骨ごと摘出し, 24時間の脱細胞化処理が歯基盤鋳型の作成に効果的であることが明かとなった. 2, オートファジー関連遺伝子産物による歯髄脱細胞化歯基盤の再細胞化の検討: 作成した歯基盤鋳型に骨格筋幹細胞を導入し, 細胞増殖能および細胞接着能について検討した結果, 統計学的有意な歯基盤鋳型に対する骨格筋幹細胞の細胞増殖能および細胞接着能が観察された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は, 研究分担者2名と密に連携を取って研究を進めたため, ほぼ当初の計画どおりに研究が進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
8週齢の雄性Wister系ラットの腎臓に再細胞化歯基盤を移植し, オートファジー制御による歯髄組織の再細胞化(歯髄再生)を形態学的観察と免疫染色法を用いて観察する.
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Causes of Carryover |
当初, 予定していた国内および国際学会での研究成果発表が行えなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
In vivo実験で使用するラットの購入費と研究成果をまとめた論文の校正代にあてる.
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