2016 Fiscal Year Annual Research Report
Application of Titanium Dioxide Nanotubes to Tooth Whitening.
Project/Area Number |
26462906
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
山本 一世 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50288776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関野 徹 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20226658)
吉川 一志 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (30309182)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯の漂白 / 二酸化チタン / 酸化チタンナノチューブ |
Outline of Annual Research Achievements |
歯を削ることなく歯を白くできる漂白法が広く盛んに研究されるようになり,新しい漂白剤も多く開発されてきた.現在では二酸化チタンを触媒として過酸化水素水の濃度を減少させる製品がいくつか市販されており,その中でもTiC Nanotubes (TNT)は特異的なナノチューブ構造とチタニア結晶の持つ多様性との共生により優れた光触媒能を示すことが報告されている.本研究では,TNTを配合することで過酸化水素水の濃度を3%に減少させた漂白剤を試作し,その漂白効果への影響を検討したので報告する. 冷凍保管牛歯を煮出した紅茶を着色液とし, 被験歯を7日間浸漬し,変色試料とした.術前に変色試料の歯冠部中央で歯科用色彩計(シェードアイ,松風)にて測色を行った後に,漂白剤を用いて漂白処理を行った.漂白処理方法については,漂白剤を塗布し,漂白用LED照射器(コスモブルー,GC)で10分照射し,この操作を3回同一部位に行い,漂白処置後,再度測色を行なった(1回目術後).その後生理食塩水中に保管し,7日間毎に合計4回漂白処置を行い,漂白処置後,再度測色を行なった(2~4回目術後).測定結果は,色彩分析ソフト(彩チェックver.4.0,コニカミノルタ)にて変換して,L*a*b*を求め,漂白前との色差を表す⊿E*abを算出し,漂白による術前・術後の色の変化から漂白効果を判定した.得られた測定結果は一元配置分散処理およびTukeyの検定により統計処理を行った(n=5)(P<0.01). 色差値⊿E*abについては,毎回の術前・術後の色差値⊿E*abの変化はすべての条件において1回目が有意に大きかった.術前と4回目術後の色差値⊿E*abの変化はTNT 20mgが47.8で最も大きく,続いてTNT 10mgが45.1,Controlが39.3であった.すべての条件間で有意差は認められなかったが,⊿EがTNTの配合量を増加させるにつれ上昇する傾向が認められた.今後,TNTの配合量を増量し漂白効果への効果を検討が必要である.
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