2014 Fiscal Year Research-status Report
NaF-PETならびにFEAによる義歯床下顎堤吸収に関する早期診断指針の検討
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26462912
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末永 華子 東北大学, 大学病院, 助教 (00508939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重光 竜二 東北大学, 大学病院, 助教 (00508921)
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
細川 亮一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (40547254)
小関 健由 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80291128)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | NaF-PET / 有限要素解析 / 顎堤吸収 / 有床義歯 |
Outline of Annual Research Achievements |
NaF-Positron Emission Tomography (PET)は,X線では捉えられない骨代謝状態を把握でき,時間反応性が高いという利点を有する.本研究では,NaF-PETにて義歯装着による力学的負荷時の義歯床下顎堤の骨代謝動態を把握し,FEAにて床下顎骨の応力分布を把握し,その両者の関係を検索する.明らかにした関係から、骨リモデリングシミュレーションを構築し,義歯装着者における「力に起因する顎堤吸収」に関して,早期に長期的な予後を診断する指針の策定に資することを目的とする.本年度は,まず下顎遊離端欠損被験者に実験義歯を装着し,床下骨の骨代謝量の指標となるSUVとCT値の経時的変化を調べ,義歯装着前後の床下骨の代謝動態をPET/CTにより検討した.Fusion image上で床下骨にVolume of Interest(VOI)を設定し,CT値およびstandardized uptake values(SUV)を測定したところ,13週間の実験期間を通して,CT画像より明らかな骨の形態変化は認められず,CT値にも変化はみられなかった.一方,SUVについては, 0日,1・6週後と,義歯装着後経時的に有意に上昇し,13週後では下降に転じた.NaF-PET/CTデータから顎骨および義歯の有限要素解析(FEA)モデルを作成し,生体内測定した歯列上咬合力を荷重条件として入力して解析を行い,生体内測定した義歯床下圧力分布とFEAモデル上の圧力分布とを照合することによりモデルの妥当性を検証するシステムを構築した.さらに,義歯床下顎骨内の応力分布をFEAにより解析し,PET画像と比較することで,各種応力評価値と義歯装着6週後のSUV,即ち骨代謝活性との間に相関があることを見出した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験を完遂できた被験者の数が、当初の予定より少なく、達成度としてはやや遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
手法的には、確立しつつあるので、不足分の被験者を補うことで、課題を推進していく。
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Causes of Carryover |
今年度に実験を実施できた被験者の数が、当初の予定より少なく、実験用義歯の作製やPET/CT撮像にかかる費用が減ったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
不足している被験者数を補うことで、使用する予定である
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