2016 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of implant abutment surface for anti-praque
Project/Area Number |
26462926
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木原 優文 九州大学, 大学病院, 助教 (40419536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熱田 生 九州大学, 大学病院, 助教 (30423487)
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究院, 教授 (50195872)
鮎川 保則 九州大学, 大学病院, 講師 (50304697)
益崎 与泰 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (80588103)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インプラント / 表面性状 / プラーク |
Outline of Annual Research Achievements |
間葉系幹細胞(MSC)は著しく高い増殖能と幅広い分化能を有する。そのため組織再生を促す切り札として急速に研究が進められてきた。その一方で近年南カリフォルニア大学Songtao Shi教授らの研究グループによってリュウマチや強皮症などの自己免疫疾患のような過剰な免疫作用(Yamaza 2010; Ruili 2011)、さらには癌のような過剰な細胞増殖を抑制出来ると報告している(Atsuta in press)。これこそが新たに明らかとなったMSCの細胞レベルでの制御能力=「正常化」作用である(Lei 2012)。それゆえにMSC投与は新規の細胞治療そのものであり、薬物治療のような副作用もなく継続した効果が期待できる万能に近い理想の治療法として注目されている。ところが近年になって免疫関連細胞に対する特筆した「制御能」が明らかとなり細胞治療を目指した新たな幹細胞研究が始まっている。しかし一方でMSCを用いた細胞治療の効果は疾患を時として悪化させるとの一部報告もある。本研究チームでは、疾患により「異常化」した局所または全身状態を元の環境へと戻そうとするMSCの働きを「正常化」作用と名付け、この「正常」に対するMSCの認識の違いが治療効果を左右すると考えた。本研究では歯科臨床的にドナーの選別を目的とし、どのようなMSCを採取することで治療へ応用可能であるかを明らかとした。これは歯科のみでなく間葉系幹細胞を用いたあらゆる再生・細胞治療の基盤になるものと期待する。
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