2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study to verify how long resilient denture liner can be used in clinical setting
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26462941
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
木本 統 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (10267106)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 軟質リライン材 / 全部床義歯 / 劣化 |
Outline of Annual Research Achievements |
上顎無歯顎患者者30名 (男性12名: 平均年齢71.8 ± 9.2歳,女性18名: 平均年齢70.2 ± 10.7歳)の上顎義歯内面に3種のアクリル系軟質リライン材を填入し1ヶ月後の硬度変化を測定した。また患者因子(唾液量、唾液Ph、最大咬合力、飲酒、喫煙、義歯洗浄剤の使用の有無、夜間の義歯装着の有無、下顎歯列状況)がアクリル系軟質リライン材の硬度変化に及ぼす影響を検討したところ以下の結論を得た。 喫煙:3名が喫煙者,27名が非喫煙者であった。装着1か月後の硬度は喫煙により有意に硬度が増加した (p < 0.0001)。 飲酒習慣:飲酒習慣があるものは12名,非飲酒者は18名であった。装着1か月後の硬度には飲酒習慣の影響は認められなかった (p = 0.92)。就寝時の義歯の装着:就寝時義歯装着者が13名,非装着者が17名であった。装着1か月後の硬度は就寝時の装着により有意に増加した (p < 0.05)。義歯洗浄剤の使用:25名は義歯洗浄剤を使用し5名が非使用者であった.1か月適用後の硬度は義歯洗浄剤の使用者に比べ非使用者で有意に増加した (p = 0.004)。下顎残存歯の有無:下顎残存歯を有する者は15名,残存歯を有さない者は15名であった。装着1か月後の硬度は下顎に残存歯を有する者において有意に増加した (p = 0.008)。 唾液流量 (mL/min):安静時および刺激時の唾液流量はそれぞれ0.11 ± 0.10,1.42 ± 1.05であった。安静時および刺激時の唾液流量との相関関係を分析した結果,安静時および刺激時の唾液流量と装着1か月後の硬度との間に有意な相関は認められなかった。最大咬合力は左右の各平均が右側 0.077,左側 0.106であり左右の平均は0.091 であった。左右の平均最大咬合力と装着1か月後の硬度との間に有意な相関は認められなかった。
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