2014 Fiscal Year Research-status Report
粒子法を用いたインプラントのマイクロギャップによる組織液の拡散に関する研究
Project/Area Number |
26462949
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
若林 一道 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (50432547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 隆志 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (20198211)
山口 哲 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (30397773)
中野 環 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (40379079)
小林 靖宜 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (50448114)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インプラント / マイクロギャップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、粒子法を用い、咬合時の負荷によるインプラント頸部周囲組織の形態変化およびポンピン グによる組織液の拡散をシミュレーションすることにより、インプラント頸部の骨吸収の機序を明らかにし、新たな知見を得ることを目的とする。本年度はCADモデルの作成およびマイクロギャップの挙動の分析をおこなった。本年度は下記の研究を行った。 マイクロムーブメントをシミュレーションする必要があるため、アバットメントとインプラント体およびス クリューが分かれた2ピースタイプで、臨床で用いられているインプラントと同じ形状の三次元CADモデル を作成すした。CADモデルは、マイクロフォーカスX線CTを用いて、ノーベルバイオケア社製インプッラント(Replace Select Straight 4.3X15mm, Nobel Speedy Groovy 4X15mm)を撮影後、得られたデータをボリュームレンダリングソフトウェア(VG Studio MAX 2.0、VolumeGraphics)に入力し、STLデータに変換し作成した。この方法により、実際臨床に用いらられているインプラントの形状のままCADモデルを作成することができた。 つづいて、上記の2つのインプラントについて、Ti製上部構造を作製した。部位は上顎右側第一大臼歯とした。そして上部構造を装着したインプラント体をレジンに埋入したのち、45度の角度で荷重をかけ、その際のマイクロギャップの挙動をハイスピードカメラ(Phantom V9.2、ノビテック)で撮影した。その結果、荷重をかけた際、マイクロギャップの挙動を視覚的に認識することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CADモデルの作成およびハイスピードカメラによるマイクロムーブメントの挙動の観察については達成することができたが、当初の予定であった、振動の周期や振幅の分析までは至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究予定として、次年度早々に、アバットメントの振動の周期や振幅の分析を行う。その後、骨、粘膜、インプラントを有する生体モデルをCADソフトにより作成する。そして作成したC ADモデルから粒子モデルを生成し、材料学的特性を設定する。シミュレーションに必要な次のパラメータについ て、実験2のデータおよび過去の文献を参考に最適値を検討する。 引き続き、作成した粒子法モデルおよびパラメータを用い粒子法 CAEソフトを用いてシミュレーションを行う。シミュレーション結果の検証を行うため口腔軟組織を有しないモデルについてシミュレーショ ンを行い、実験2でハイスピードカメラを用いて撮影した画像との比較・検証を行う。
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