2014 Fiscal Year Research-status Report
覚醒時非機能的咬合接触の是正は睡眠時咀嚼筋筋活動を制御する
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26462956
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
船登 雅彦 昭和大学, 歯学部, 准教授 (10146897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 友希 昭和大学, 歯学部, 講師 (40535621)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 非機能的咬合接触 / 睡眠時ブラキシズム / 顎関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
昼間、目が醒めているときに無意識に上下の歯を接触させてしまう癖(上下歯牙接触癖)および夜間、睡眠時に無意識に上下の歯を接触させてしまう癖(ブラキシズム)との関連性を明らかにするため、本年度は以下の実験を行った。 有痛性顎関節症と診断され研究参加の同意が得られた患者30名(男性13名、女性17名、30.7±8.7歳)を対象とし、上下歯牙接触癖是正法の違いにより上下歯牙接触癖測定装置を是正法として使用する装置群(10名)、「歯を離しておく」と書いた貼り紙を部屋に10枚以上貼っておく貼り紙群(10名)および上下の歯を当てないように注意するだけのコントロール群(10名)の3群にランダムに割付けた。初診時には現在の病態説明ならびに患者教育のみを行った。評価項目は上下歯牙接触癖頻度、無痛最大開口量および運動時疼痛強度(VAS)の3項目とし、それぞれの項目について20日間の上下歯牙接触癖是正介入前後および3群間の比較を行った。 3群とも各項目において、上下歯牙接触癖是正前と比較し上下歯牙接触癖是正後には有意に改善していた(Ttest, p<0.05)。上下歯牙接触癖是正介入後の群間比較では、装置群が上下歯牙接触癖頻度ならびに無痛最大開口量の項目において他の2群よりも有意に改善されていた(one-way ANOVA, p<0.05)。 以上のことから、上下歯牙接触癖是正法としては上下歯牙接触癖測定装置を使用するのが最も好ましく、睡眠時のブラキシズムを軽減させる方法として適切であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
睡眠時咀嚼筋活動を測定する超小型筋電計の入手時期が遅くなり、その後に同意を得られた患者が少なく分析可能なデータ収集が行えなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、上下歯牙接触癖是正法としては上下歯牙接触癖測定装置を使用するのが最も好ましく、睡眠時のブラキシズムを軽減させる介入方法として適切であることが明らかとなった。来年度以降は超小型筋電計を使用して夜間睡眠時の咀嚼筋活動の測定を行い、上下歯牙接触癖是正介入が夜間睡眠時の咀嚼筋活動の軽減へどのような影響があるかを明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
被験者からの謝金請求書類が未提出のため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の謝金として使用する。
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