2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analyzed stem cell differentiation and regeneration property treated by non steroidal anti-inflammatory agent
Project/Area Number |
26462981
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
筒井 健夫 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (70366764)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 貴 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (10366768)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 幹細胞 / 歯髄幹細胞 / 酸性非ステロイド性抗炎症薬 / NSAIDs / アスピリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ニッチにおける非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の幹細胞の保持および細胞動態に関与する作用に着目し、NSAIDsによる歯髄幹細胞と歯根膜細胞の細胞特性を解析し、NSAIDsを応用した細胞移植治療へのプロトコールを作成することが目的である。 実験には、RT-PCRによる解析で幹細胞関連遺伝子としてOct3/4, Nanog, Alkarine phosphatase, CD146, CD133と象牙質関連遺伝子としてBone sialoprotein、およびCollagen type Iの発現と、免疫不全マウスの皮下移植において象牙質-歯髄様複合体が確認されている歯髄幹細胞を用いた。石灰化分化能の解析においては、未処理群においてもアリザリンレッド陽性像が観察されたが、アスピリンを2.5μg/mlおよび50μg/ml作用させた群においてより濃染色が観察された。脂肪分化誘導においては、早期にオイルレッドO染色による陽性像が確認された。また、プロスタグランジン受容体の阻害薬であるAH6809とAH23848にて処理を行なった結果、石灰化分化能の解析においては、未処理群においてもアリザリンレッド陽性像が観察されたが、1μg/ml, 2.5μg/mlおよび25μg/mlにおいて陽性像が観察され、また高濃作用群において早期に石灰化ノジュールが観察された。脂肪分化培地では、阻害薬AH6809とAH23848の作用により、オイルレッドO染色による陽性像はアスピリンの作用群と比較し減少傾向にあった。マウスへアスピリンを添加した給水瓶を用いて2週間飼養し、組織学検査を行なった結果、歯髄組織(血管、象牙芽細胞、結合組織)や歯根膜細胞、及び象牙質などにおいて正常像と同様であり異常は認められなかった。また、給水期間におけるマウスの体重変動についても異常は認められなかった。
|