2016 Fiscal Year Annual Research Report
Mutation analysis of Nonsyndromic Cleft Lip and/ or Cleft Palate
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26463025
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
渡邊 章 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (50408324)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 口唇裂・口蓋裂 / 遺伝子 / 多因子遺伝病 / 単一遺伝子病 / SNP / 変異解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
口唇裂・口蓋裂の発症頻度は、アジア人種では500人に1人の割合で発症し、その他の人種に比べ発症頻度は高い。しかし、発生機序は未だ明らかにされていないのが現実である。近年、次世代シークエンサーを用いた遺伝子解析が行われ、多くの疾患遺伝子が同定されている。本研究は、口唇裂・口蓋裂の発症に関与する遺伝子を同定するため、日本人の口唇裂・口蓋裂患者を対象に、遺伝子解析を行った。本研究では、70家系採取し、合計250家系の検体を採取することができた。 東京歯科大学千葉病院唇顎口蓋裂外来を受診した、日本人の症候群を持たない唇顎口蓋裂および口蓋裂を伴わない唇顎裂(NSCL±P)患者78人と、症候群を持たない口蓋裂単独(NCP)患者14人を対象とした。これらの患者と採取可能であった両親148人を対象に解析を行った。解析した遺伝子は、IRF6、TP63、WNT5A、MSX1、TFAP2A、PAX9、WNT9B、MN1、DLX3、DLX4とし、これら10遺伝子のエキソンと、イントロンの保存領域を含めた153Kbpに対し、illmina HiSeq 2500を用いて遺伝子解析を行った。 7遺伝子から一塩基多様性(SNVs)を検出した。これらのSNVsは、遺伝情報に存在しない新規のSNVsであった。このうち2名のNSCL±P患者に2遺伝子のヘテロ接合ミスセンス変異を認めた。この変異はIn-silico解析の結果、有害な変異であることが予測された。口唇裂・口蓋裂の発症に関与することが示唆された。この領域における変異は唇顎口蓋裂の発症に関与することが考えられた。この結果は、The Cleft Plate-Craniofacial Journalに投稿中である。
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Research Products
(3 results)