2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of invadopodia in invasion and metastasis of oral squamous cell carcinoma
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26463038
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
加藤 広禄 金沢大学, 附属病院, 講師 (30444201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 邦夫 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (60452108)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Tks5 / MT1-MMP / 口腔扁平上皮癌 / CAF / 遊走能 / 浸潤能 / 予後 / ET axis |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究でInvadopodiaの形成に腫瘍間質が大きく関わっていることが示唆された。そこで腫瘍と間質の相互作用についてさらなる検討を行い、Endotherin(ET)と口腔扁平上皮癌の進展に関して検討を行った。ET-1は腫瘍細胞の細胞質ならびに細胞膜に高発現し、ETARは腫瘍細胞の細胞膜に高発現していた。さらに、ET-1およびETAR共に、陽性症例は腫瘍細胞ならびに間質細胞にも発現を認めた。ET-1ならびにETARが共発現している症例をEt axis陽性症例とした。 ET-1陽性症例は43例(58.1%)、ETAR陽性症例は35例(47.3%)、ET axis陽性症例は28例(37.8%)であった。臨床的因子である年齢、性別、原発部位、T分類、N分類、臨床病期に関しては有意差を認めなかった。一方、病理組織学的分化度に関しては、低分化型扁平上皮癌においてET-1ならびにET axis陽性症例が多く、有意差を認めた。腫瘍浸潤様式に関しては、高浸潤性の口腔扁平上皮癌においてET-1が発現した症例が多いのに対し、ETARは高浸潤である程発現しているものの、有意差は認めなかった。Et axisに関しては浸潤様式との間に有意差を認めた。 生存率とET-1、ETARの発現ならびにET axisの関係を検討した結果、ET-1陽性症例ならびにET axis陽性症例は陰性症例に比べて有意に生存率が低かった(ET-1;p<0.05, ET axis;p<0.01)。一方、ETARの発現と生存率との間には有意差は認めなかった(p=0.06)。単変量解析の結果、病理組織学的分化度、腫瘍浸潤様式、 ET-1発現ならびにET axisと生存率との間に有意差を認めたが、多変量解析を行なった結果、いずれの因子においても有意差は認めず、それぞれ独立した予後因子とはならなった。
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