2014 Fiscal Year Research-status Report
Angiogeninの分泌阻害剤terrein配糖体の新規口腔癌治療薬への応用
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26463041
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岸本 晃治 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40243480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原木 聰一郎 岡山大学, 大学病院, 助教 (80549866)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | terrein / angiogenin / 口腔癌 / 腫瘍血管新生作用 / 腫瘍増殖抑制作用 / 口腔癌分子標的治療薬 / 米国 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】癌細胞が産生する血管新生蛋白angiogenin(ANG)は、血管内皮細胞および癌細胞で核に移行し、リボソームRNAの転写を促進することによって腫瘍血管新生作用と同時に癌細胞自身への直接的な増殖作用を有する。本研究では、真菌代謝産物として分離され、ANGの分泌阻害作用を有するterreinならびにその配糖体の口腔癌に対する抗腫瘍効果とそのメカニズムを検討し、新規口腔癌治療薬としての応用を目的とする。 【方法】1)口腔扁平上皮癌細胞株HSC-2およびSASに対するterreinの増殖抑制作用をMTTアッセイにより検討した。2) 口腔扁平上皮癌細胞株HSC-2およびSASに対するterreinのANGの分泌阻害作用をELISAにより検討した。 【結果】1) Terreinは、HSC-2およびSAS細胞に対して増殖抑制効果(IC50 約100μM)を示した。2) Terreinは、HSC-2およびSAS細胞に対してANGの分泌抑制効果(IC50 25~30μM)を示した。 【考察および結論】Terreinは口腔癌分子標的治療薬の候補と考えられ,そのメカニズムはterreinの直接的な腫瘍細胞増殖抑制効果に加え、ANG分泌阻害作用による腫瘍血管新生抑制作用を介する腫瘍増殖抑制効果があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度は、口腔扁平上皮癌細胞株HSC-2およびSASに対するterreinの増殖抑制作用とANGの分泌阻害作用をin vitroで検討し、予想通りの結果を得ることができた。ただ、terrein配糖体では安定したデータが得られなかったため、今後terreinを中心に実験を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、口腔扁平上皮癌細胞株HSC-2およびSASに対するterreinの増殖抑制作用とANGの分泌阻害作用をin vivoで検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度は、in vitroの実験に専念し、動物実験を行わなかったため、次年度への繰越金61,416円が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度より、動物実験を行うため繰越金61,416円を含めて使用する予定である。
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Research Products
(1 results)