2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the new therapeutic strategy for recurrence/metastatic oral cancer -toward natural life with oral cancer-
Project/Area Number |
26463045
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
上山 吉哉 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00168668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 耕志 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60253217)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 人工癌幹細胞 / 口腔癌 / CD44v / Sulfasalazine |
Outline of Annual Research Achievements |
OCT3/4、SOX2、KLF4、L-MYC、LIN28、p53-shRNA発現用エピソーマルベクター(pCXLE-hOCT3/4-shp53-F、pCXLE-hSK、pCXLE-hULの3種類)を電気穿孔法により遺伝子導入することによって作製した、HSC2/hOCT3/4-shp53-F+hSK+hULは人工口腔癌幹細胞様細胞と考えており、抗癌剤Cisplatin、5-fluorouracil、Docetaxelならびに放射線に対して抵抗性を示すだけでなく、分子標的薬Cetuximab、Bortezomibにも抵抗性を示した。そこで、人工口腔癌幹細胞様細胞がCD44vを発現していることに着目し、CD44vが細胞膜の表面においてシスチントランスポーター(xCT)を安定化させることで細胞外からのシスチンの取込みを増加させ、グルタチオンの生成を促進することで酸化ストレスを軽減できることから、潰瘍性大腸炎や関節リウマチの薬として使用されているxCTタンパク質の特異的阻害剤Sulfasalazineを処理したところ、HSC2/hOCT3/4-shp53-F+hSK+hULの増殖は顕著に抑制された。さらにヌードマウス背部皮下にHSC2/hOCT3/4-shp53-F+hSK+hULを移植して担癌ヌードマウスを作製し、Sulfasalazineを投与したところ、Cisplatin、5-fluorouracil、Docetaxel、放射線、Cetuximab、Bortezomibと比較して有意な抗腫瘍効果が得られた。またSulfasalazineの投与により、著しい体重減少を認めず、肉眼的には明らかな有害事象は観察されなかった。以上の結果からSulfasalazineは、人工口腔癌幹細胞様細胞に対して有効であり、Sulfasalazineをベースとした新規治療法開発の可能性が示唆された。
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