2015 Fiscal Year Research-status Report
間葉系幹細胞の移植後動態と骨再生能の解析―骨髄と脂肪組織の比較―
Project/Area Number |
26463060
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小島 拓 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90515777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳澤 享子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60303137)
小林 正治 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80195792)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 骨再生 / 間葉系幹細胞 / バイオマテリアル / 骨髄 / 脂肪 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】 間葉系幹細胞を生体親和性に優れたバイオマテリアルに組み込む組織工学的手法を応用した骨再生において、生体内に移植後の培養細胞の動態と骨形成における役割を組織学的に詳細に報告したものは非常に少ない。また、骨髄、脂肪組織といった幹細胞採取部位の違いによる骨再生能の差を再生骨の骨質評価まで行い比較したものはほとんどない。 本研究では、申請者が確立したラット頭蓋骨実験モデルに、骨髄または脂肪組織由来の間葉系幹細胞と多孔性β-TCPブロック複合体を用いて、骨再生における培養細胞の動態、骨形成における役割、移植母床の細胞との関係や再生骨の骨質を微細構造学的・細胞生物学的に解析する。その結果、良好な骨再生に向けたトランスレーショナルリサーチの学術基盤を構築する。 【研究成果】 間幹細胞採取部位の違いが骨再生能に及ぼす影響について、骨髄、脂肪、歯髄、歯根膜細胞を用いて検討を行っている。また、GFP遺伝子導入ラットを用いて生体内に移植後の培養細胞の動態について解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
間葉系幹細胞採取部位の違いが骨再生能に及ぼす影響について、幹細胞の採取方法、培養方法について確実性が得られてきている。骨髄、脂肪組織だけでなく、歯髄、歯根膜組織からの幹細胞採取も行い、骨再生能の評価を行っている。現時点ではin vitroでの評価にとどまっていることから、今後はin vivoでの評価も必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はin vivoでの評価も行っていく。GFP遺伝子導入ラットの細胞を用いることで、骨再生における培養細胞の役割、運命について、また周囲細胞との関係について、組織学的に解析する。また、再生骨の量的評価だけでなく質的評価も行う予定である。
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Causes of Carryover |
おおむね計画通りに使用できているが、次年度で調整可能である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続きこれまでの実験モデルを用いて、in vitro、in vivoにおいて解析を進めていく予定である。
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