2015 Fiscal Year Research-status Report
PRF+ナノアパタイトと脂肪幹細胞による顎骨再生療法の基礎研究
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26463077
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
吉澤 泰昌 高知大学, 教育研究部門医療学系臨床医学部門, 助教 (90433812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 誠二 昭和大学, 歯学部, 准教授 (10432634)
椋代 義樹 昭和大学, 歯学部, 助教 (50325099)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ナノハイドロキシアパタイト / 脂肪幹細胞 / PRF / 骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度から継続してSHApおよびPRF混合物中で脂肪幹細胞(男性:2症例、女性7症例で年齢別には10代:1症例、20代:3症例、30代:3症例、40代:2症例)を3次元培養し骨関連遺伝子やタンパク質の発現に関する分子生物学的解析を行った。前年度と同様な方法で解析したところI型コラーゲン、オステオポンチンのタンパク発現は10代、20代、30代でその発現が増強していたが、40代の脂肪幹細胞ではその発現が減弱していた。オステオカルシンにおいても同様に10代、20代、30代では培養14日目でその発現が増強していたが40代の脂肪幹細胞ではその発現が減弱していた 。Runx2およびOsterixの遺伝子発現に関しては10代、20代で培養初期での発現が増強していたが、30代、40代ではその発現はやや減弱していた。また、骨分化に関与しているSmadの発現も10代、20代の脂肪幹細胞移植により増強していた。in vivoの実験系では、それぞれの年代の脂肪幹細胞をSHAp+PRFと混合し、マウス頭蓋骨黒樽部に移植し、形成された組織を解析する。 1)マウス頭頂骨に5mmの骨欠損を作製する。2)その骨欠損部に、20%、40%、60%、80%の混合比で作製しSHAp+PRF中に脂肪幹細胞を混合し、移植する。比較対象として、ハイドロキシアパタイト、β―TCP、Bio-Ossを単独および脂肪幹細胞と混合して移植する。3)2週、4週、8週、12週、16週、24週目で組織切片を作製し、免疫染色(オステオカルシン、I型コラーゲン)H-E染色、Pentachrome染色、Anilin blue染色およびアルカリフォスファターゼ染色を行う。さらには、μCTを撮影し、形成された骨組織の体積、外周長、残存している骨補填剤の量について解析ソフトを用いて算出する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1.年代別の患者からそれぞれ採取した脂肪幹細胞を使用しているため、サンプル数が多く、時間を要している 2. 1回の手術で得ることができるヒト脂肪幹細胞の数が少ないため、シャーレ上で培養し細胞を増やしていくのに時間を要している。 3. 採取した脂肪幹細胞が増殖せず、assayに使用できない細胞があった。 4. 頭頂骨欠損マウスに脂肪幹細胞+SHAp+PRFを移植する際およびにマウスを飼育してい途中で死亡してしまったものが数匹いた。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス頭頂骨骨欠損部にSHAp+PRF+脂肪幹細胞を移植し、形成され組織を2週、4週、8週、12週、16週、24週目で取り出し、組織学的に解析していく。免疫染色(オステオカルシン、I型コラーゲン)H-E染色、Pentachrome染色、Anilin blue染色およびアルカリフォスファターゼ染色を行う。さらには、μCTを撮影し、形成された骨組織の体積、外周長、残存している骨補填剤の量について解析ソフトを用いて算出する。 骨の石灰化については、Alizarin red染色、Von Kossa染色も追加して行う。 上記研究は各年代の患者から採取した脂肪幹細胞を用いて行う。
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