2017 Fiscal Year Annual Research Report
Spatial memory recognition and regeneration of hippocampal neurons as an indicator to determine optimum timing of orthodontic treatment.
Project/Area Number |
26463088
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石田 宝義 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90549966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 卓史 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30221857)
清水 康広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60631968)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 咀嚼環境 / 認知記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年高齢化社会に伴い認知症は大きな社会問題となっているが、不適切な咀嚼環境が認知症を惹起するとの報告が散見される。しかし成長期における咀嚼に付随するメカニカルストレスが空間認知記憶に与える影響についての報告は少なかった。本研究では、成長期に咀嚼に伴うメカニカルストレスが低下した咀嚼環境および咀嚼環境が阻害された咀嚼環境を作成し違いがあるのかを明らかにし、空間認知記憶能力と海馬神経細胞を指標に咀嚼環境の意義を明らかにすることを研究目的とした。離乳直後(3週齢)のWistar系雄性ラット(n=4)を、固形飼料飼育群(対照群:n=4)、液状飼料飼育群(実験群1:n=4)、咬合挙上群(実験群2:n=4)の3群に分け飼育し8方向放射状迷路を用いて記憶学習能力を評価した。4週齢にて装置に対する馴化を行い、5、6、7、8、9、10、11週齢にて報酬位置固定型課題(Fixed-position reward task;FPR)を行う。ビデオキャプチャリングシステムにて記録し、行動解析を行った。解析項目として、短期記憶を示す作業記憶エラー、長期記憶を示す参照記憶エラーおよび包括的記憶を示す正選択数を設定した。行動実験終了後12週齢にて記憶の形成に重要な役割を示す海馬を評価するため、通方に従い脳を固定、パラフィン包埋し、3ミクロン厚の海馬連続切片を作製後、組織学的に検討した。また記憶関連因子の一つであるNMDA受容体の免疫染色を行った。12週齢において両実験群における海馬の細胞密度は低下し、NMDR受容体については液状飼料群、咬合挙上群において、有意に密度の減少が認められた。
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