2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of taste stimulation into pharynx on swallowing in the developmental process
Project/Area Number |
26463108
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中村 由紀 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70452779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 誠 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131) [Withdrawn]
早崎 治明 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60238095)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 摂食 / 嚥下 / 化学刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、咽頭への化学刺激が嚥下機能にもたらす効果について哺乳期を含めた発達期を通して調べることで、咽頭での化学感覚受容と嚥下機能との関連性ならびに発達過程における感覚受容機構を神経生理学的に解明し、口腔機能の健全な発達へ寄与することである。平成26年度は、咽頭領域の限局部位に極微量の溶液を注入するという刺激様式を用いて、味覚刺激の咽頭における感受性とそれがもたらす嚥下への影響について検索を行った。結果は酸味刺激時の嚥下間隔時間は蒸留水や他味溶液刺激時と比較して有意に短縮していた。また、咽頭感覚強度も酸味溶液刺激において有意に高かった。これらの結果から、咽頭への酸味溶液刺激は、嚥下惹起を促通していると考えられ、味質によってい嚥下にもたらす影響が異なる可能性が示唆された。平成27年度以降は、ラットを用いた動物実験において、大脳皮質にマルチチャネル微小電極の埋め込みを行い、嚥下動作時における大脳皮質神経応答記録を試みた。マルチチャネル記録電極を用いた皮質神経応答記録の実験手法は、リアルタイムで皮質の一定領域の活動電位記録行う為の非常に有用な手法である。しかし、慢性実験に十分耐えうる記録手法は煩雑な点が多く、安定した応答記録採取には結果的に時間を要す結果となった。統計学的解析には、継続したデータの積み重ねが必要である。 また本研究と関連して、摂食行動における咽頭関連器官の運動学的解析結果と皮質内Local field potentials(LFPs)の解析結果(協力研究機関における既存データ)とを同時解析を行った。この研究結果については、2014年度Neuroscience および2015年度DRS annual meetingにおいて発表され、2015年度Neuroscienceにおいてはサテライトシンポジウムで講演を行った。
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Research Products
(2 results)