2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26463157
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
品田 佳世子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60251542)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 職域 / 口腔保健 / ヘルスリテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
A社健康保険組合被保険者全員を対象とし、本研究の協力に同意し、平成26年5月~11月に自記式質問票調査(歯科受診、全身疾患、口腔の症状、生活習慣、ヘルスリテラシー、歯科用語知識、口腔・全身の健康に関する自覚度等)に回答した者で、分析対象は4976名(平均年齢42.3±10.0歳、男性3698名、女性1278名)であった。統計解析はSPSS(IBM)を用い、有意水準p<0.05で比較検討した。なお、本研究は東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会の承認を得、研究の一部は文部科学研究費補助金(課題番号26463157)により実施した。ヘルスリテラシー(HL)は情報収集、情報選択、情報伝達、情報判断、自己決定の5つの項目に関して1~5段階の得点を付し、4以上は高HL、4未満を低HLと評価した。 結果、高HLの割合は、情報収集58.2%、情報選択36.2%、情報伝達20.3%、情報判断22.0%、自己決定36.2%であった。各HLの高・低を従属変数とし、性別、年齢、職種、口腔の自覚症状、生活習慣等の項目についてロジスティック回帰分析を行った。有意な関連性がみられたものを次に示す。情報収集HLでは性別、歯間清掃、歯科定期健診、口臭の自覚であった。情報選択HLでは性別、年齢、歯間清掃、歯科定期健診、口臭の自覚、運動習慣であった。情報伝達HLでは性別、年齢、歯のぐらつきの自覚、歯間清掃、歯科定期健診、口のかわきの自覚、運動習慣であった。情報判断HLでは年齢、歯肉からの出血、歯肉の腫脹、歯のぐらつき、噛みにくさ、歯間清掃、歯科定期健診、口臭の自覚であった。自己決定HLでは性別、年齢、歯間清掃、歯科定期健診、運動習慣であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力企業との協力体制が確立され、産業医、健康保険組合、企業、健診団体と研究実施と継続の協力も得ている。匿名化されたデータの分析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、2014年度に実施した質問票調査、口腔内の情報、血液検査データ、医療費等の情報を合わせ、横断的な分析・解析を行うとともに、2014年度に5回行った口腔保健についての情報提供(リーフレット)を行った介入効果を、2015年の質問票や健診結果を縦断的に検討していく。
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Causes of Carryover |
本研究は、口腔保健に関する情報提供を行う事で、口腔保健に関する意識や行動、全身的および医療費への効果を検討する介入研究で、継続して実施予定であるため、次年度も質問票調査や健診データ、口腔内状況の検査などの分析を継続するとともに、2015年の情報とは異なる健康情報を提供する。また、今年度中に分析の十分行えなかった部分があり、次年度に詳細を行うために費用が必要となる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
継続して実施予定であり、口腔保健に関する情報提供を行う事で、口腔保健に関する意識や行動、全身的および医療費への効果を検討する介入研究で、次年度は、横断調査に加え、縦断データも合わせて、詳細に解析を行う計画のかめ、印刷、文具等の費用が必要となる。
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Research Products
(4 results)