2014 Fiscal Year Research-status Report
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26463159
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
金子 昇 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00397126)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ソブリヌス菌 / グルカン / 齲蝕 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床の場において、口腔内にStreptococcus mutansやStreptococcus sobrinusがそれほど存在していないにも関わらず、齲蝕が発症する児童に遭遇することがある。こうした児童においては、S. mutansやS. sobrinusの菌数は少ないが、存在しているこれらの菌株が、特に齲蝕を誘発する能力の高い菌株である可能性がある。我々はこの仮説に基づいて、分離したS. mutans株が強い齲蝕原性をもつ菌株かどうか判定する遺伝子検査法をこれまでに開発した。この検査法は、S. mutansの非水溶性グルカン合成能と有意な関連を示している。本研究では、もう一つの齲蝕原性菌であるS. sobrinusについても、菌株毎の齲蝕原性を判定する遺伝子検査法の開発を目的としている。 S. sobrinusの非水溶性グルカン合成酵素GTF-IをコードするgtfI遺伝子について、S. sobrinus実験室株の既知のgtfI遺伝子塩基配列を基にgtfI全体を増幅するためのPCRプライマー及びシークエンシングプライマーを設計した。平成26年度中、小学生児童から分離した各S. sobrinus株について、gtfI遺伝子の塩基配列の決定を行った。 今後、各S. sobrinus株の非水溶性グルカン合成能を測定し、これの強弱と関連性を認めるようなgtfI遺伝子の変異を検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、小学生児童から臨床分離したS. sobrinus株について、非水溶性グルカン合成能に影響を及ぼすようなgtfI遺伝子の変異を検索し、ひいてはS. sobrinusの菌株毎の齲蝕原性を判定するような遺伝子検査法の開発を目的としている。そのためには各S. sobrinus臨床分離株について、非水溶性グルカン合成能を測定し、また、gtfI遺伝子の塩基配列を決定する必要があるが、これまでの所、各S. sobrinus株の非水溶性グルカン合成能の測定が遅れている。一方、主に次年度に行う予定であったgtfI遺伝子の塩基配列を決定する作業については既に開始しており、予定より進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
各S. sobrinus株の非水溶性グルカン合成能を測定し、これの強弱と関連性のあるgtfI遺伝子の変異を検討する。また、対象小学生の齲蝕状況や1年後の齲蝕増加と、保有しているS. sobrinusの非水溶性グルカン合成能との関連性およびgtfI遺伝子の変異との関連性について検討する。また、この変異を容易に検出するような検査法を開発する予定である。
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Causes of Carryover |
初年度に、非水溶性グルカン合成能の測定に用いるプレートリーダーを購入する予定であったが、都合により次年度に延期したため、繰越金が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
プレートリーダーの購入に使用する予定である。なお、2年目に行う予定であった、S. sobrinus臨床分離株のgtfI遺伝子のシークエンシングを初年度に開始しているため、プレートリーダーの購入費と繰越金との差額については、十分調整可能である。
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