2014 Fiscal Year Research-status Report
マルチレベル分析を利用した乳幼児う蝕罹患の地域格差をもたらす社会的決定要因の解明
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26463170
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
邵 仁浩 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (10285463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟野 秀慈 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (20301442)
吉田 明弘 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20364151)
安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80244789)
馬場園 明 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90228685)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 乳幼児う蝕 / 地域格差 / 社会的決定要因 / マルチレベル分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「乳幼児のう蝕罹患に関する要因」、特に従来実施されてきた「卒乳の時期」や「ほ乳瓶の使用」などの生活環境の改善だけでは、う蝕予防対策としては不十分であるという学術的背景をもとに、「う蝕多発傾向およびう蝕の受療行動に関して地域格差をもたらす社会的決定要因」を解明することを目的としている。 本研究のデザインは、北九州市が実施する1歳6か月児歯科健康診査の受診者を対象としたコホート研究(ベースライン調査:1歳6か月時、追跡調査:3歳時)である。北九州市内の歯科医療機関(個別歯科健診)の協力のもとベースライン調査を開始し、月毎のデータを収集する。生活習慣・行動要因および社会的決定要因に関する質問紙調査については、説明して同意を得られた者に実施する。同様に追跡調査(3歳児歯科健診)を実施する。ベースライン調査データと追跡調査データは母子健康手帳に記載されている番号で突号を行う。得られた結合データから新規う蝕発生に関する要因、う蝕多発傾向に関する要因およびう蝕治療に関する要因をマルチレベル分析で検討する。 平成26年度はデータの収集にあて、母子保健法に規定する1歳6か月児歯科健康診査を受診した約8,000名を対象に、次の項目1)生活習慣・行動要因および社会的決定要因に関する質問紙調査(自記式):保護者の教育レベルおよび世帯収入等、先行研究を参考に、3つのアウトカム(新規う蝕発症、う蝕多発傾向、う蝕受療行動)に影響を及ぼす項目2)口腔内診査調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙調査の協力が得られない等の理由で、予定していた対象者数に達しなかった。また、平成26年度のデータについては、収集方法の不備から平成27年度に入力を実施する。平成27年度については、この点を改善していく予定(データ収集方法については、改善済み)である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、引き続きベースライン調査のデータを収集する(平成27年6月まで)。また、ベースライン調査から得られたデータを解析する。
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Causes of Carryover |
平成26年度で収集した年度分のデータを平成27年度で入力・管理することとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画通り平成27年度で収集するデータの入力・管理と並行して、平成26年度のデータを入力・管理するための謝金等に使用する。そのための研究補助員を確保している。
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