2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a virtual palpation simulator
Project/Area Number |
26463187
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡村 和俊 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20346802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筑井 徹 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (10295090)
吉浦 一紀 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20210643)
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | シミュレーション / 触診 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部触診の対象を顎下部病変を想定したシステム構築に取り組んだ。具体的には、i)システムの実時間性を保持するための力学モデルの改良、ii)患部周辺の皮下弾性データ計測のための模型製作、iii)触覚提示デバイスの設計と試作、について基礎研究を行った。 i)については、これまで仮想患者モデルの力学モデルとして線形有限要素法を採用してきたがシステム初期化に5分程度を要したためにこれの改善に取り組む必要があった。本研究では、指が触れる患者モデルの一部領域に対してのみ質点バネモデルを構成する方式に移行し、従来同様に感触提示と表面変形の実時間処理を実現しつつ、システム初期化に要する時間も2秒程度に短縮することに成功した。 ii)について、リンパ節転移部の弾性データを取得し、力学モデルに組み込むための準備として、柔軟材料を用いた患部模型の制作を行った。ここでは、硬度が人肌程度のシリコンゲルを用いて6cm×6cm×5cm程度の立方体を作成し、その中に3Dプリンタで構築した直径1.5cmの球体を挿入した。この模型に対して超音波エラストグラフィを用いて内部の弾性データを測定したところ、球体の硬度が高く良好なデータを得ることができなかった。現在、硬度の異なる2種類のシリコンゲルを用いて、患部模型の制作に取り組んでいる。 iii)では、触診時に指先が検知するしこりの硬さと形状を指先に提示するための力覚伝達装置を試作した。装置は、DCサーボモータを用いた直動機構を7機搭載しており、それぞれが独立に稼働することで指腹部に硬さと形状を伝達する仕組みとなっている。現在は、指と装置との接触部の機構について調整しており、患部に接触する際の力の計測および指先への硬さおよび形状の提示方法について実験的な検討を進めている。
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Research Products
(2 results)