2015 Fiscal Year Research-status Report
歯科医学教育のための教育評価スキームとクラウドコンピューティングシステムの開発
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26463201
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
益野 一哉 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (40288775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 宝禮 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20213613)
田中 忠芳 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (30460413)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯科医学教育 / クラウド・コンピューティング・システム / 歯科医師国家試験 / コンテンツ開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の歯科医学を取り巻く環境の変化に呼応し,歯科医師国家試験に合格しうるまで学生を育て,歯科医師として社会に送り出していくことが歯学部教育の重要な役割の一つである。また,学部における教育力を評価することが望まれている。歯学部教育の更なる改善に資する情報を得るために,大学入学前の学力構造を把握可能な全国的指標,大学入学後から国家試験までを包括した歯学部の教育力を評価可能な指標が必要である。本研究は,1)学部入学時から卒業時までの学部の教育力を表す指標を開発し学部教育の更なる改善に資すること,2)着実に学力をつけられる合理的な学習方法を支援可能なクラウドコンピューティングシステムおよびコンテンツ開発を目的とする。「学習力・教育力評価スキーム」で学生の多様な学習力を測定し、その結果の妥当性を検証する。さらに、信頼性が担保された設問群による教育力評価スキーム、さらには学部の教育力を総合的に評価可能なスキームの研究開発を行う。学びに対するレディネス多様化への対応可能性を高めた汎用性のある教育効果評価スキームの教育実践への適用、ならびに、その活用実践事例を蓄積する。「学習力・教育力評価スキーム」は、評価において対照群を必要としないため、学生の学びに対するレディネス多様化への対応可能性を高めるだけでなく、多方面の分野における教育実践への当該スキームの適用により、教育改善に資する様々な成果の蓄積が期待される。その意味で、より汎用性のある教育効果評価スキームとして、研究開発をさらに進展させたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)大学受験における難易度ランクを標準化し,入学時難易度を定義した.また,当該学年入学者数に対する最低終業年限の合格者により,国家試験の最低修業年限合格率を定義した.これらをもとに,歯学部の教育力を表す新しい指標を考案し,歯学部教育力の評価を試みた。2)着実に歯科医師国家試験に合格しうるまで学生の学力をつけることのできるシステムとコンテンツを,歯科医師国家試験の過去の問題をもとに開発している.国家試験の出題内容と学部における履修内容とを問題演習の中で関連づけ,効果的に学修可能なシステムとそのためのコンテンツを目指している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,学部入学時から卒業時までの歯科医学教育の成果を評価するためのスキーム,着実に学力をつけられる合理的な学習方法を支援するクラウドコンピューティングシステムおよびそのためのコンテンツの開発を更に進めていく.その上で,より多くの適用事例をもとに,スキームおよびシステムの信頼性を高めて行く.
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Causes of Carryover |
当初計画していたよりも学会発表が少なかったので旅費の予算が少額になったと考える。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は積極的に研究成果を様々な学会で発表をおこないたいと考える。
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Research Products
(3 results)