2016 Fiscal Year Research-status Report
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26463219
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Research Institution | Miyazaki Prefectual Nursing University |
Principal Investigator |
長坂 猛 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30332977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 美智子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (30249700)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 温罨法 / 睡眠 / 心拍 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、目もとと後頸部のどちらに温罨法を適用すれば、効果的に入眠が促されるのかを調べることにある。2016年度には、10-40代のの女性5名とした実験を行った。実験方法は前年までと同様である。睡眠前の10分間に、目もともしくは後頸部に、約40℃の蒸気温熱シートによる温罨法を施したあと、睡眠をとってもらった。測定した項目は、睡眠中の心拍変動、体動、および起床時のアンケート(OSA睡眠シート)である。睡眠前に何も適用しない対照実験を除く、3条件を設定した。それぞれ、温熱シートと同形状で発熱のないアイマスクを適用する「アイマスク条件」、発熱するアイマスクを適用する「ホットアイマスク条件」、および同じ発熱アイマスクを後頸部に適用する「後頸部温罨法条件」である。今期は11-3月の比較的気温の低い時期と、5-9月の高い時期に同対象者に参加をいただいて、反応の違いについて調べた。心拍変動の解析については、まだ十分に行えていないが、これまでと同様に、いずれの条件でも入眠時には、顕著な心拍数の減少が認められた。睡眠調査票による結果では、各因子ともに気温の高い時期には対照実験、アイマスク条件、ホットアイマスク条件間に顕著な差が見られなかった。起床時の眠気、疲労回復という因子については、後頸部温罨法条件の成績がやや低かった。気温が低い時期は、起床時の眠気、疲労回復の因子について、アイマスク条件、ホットアイマスク条件、後頸部温罨法条件の成績がよく、これらの因子については暖かい時期よりも罨法の効果が見られたことになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
体調の事情による
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Strategy for Future Research Activity |
「寝つきがあまりよくない」と感じている対象者を中心に実験を試みる予定である。方法は前年度までと同じであるが、睡眠障害などで医師の治療を受けているような人ではなく、少し入眠までの時間を短縮したいと考えている健常者10名程度を対象とする。入眠前の温罨法(眼部・後頸部)が自律神経活性や入眠潜時に及ぼす効果について、前年度までの結果と比較する予定である。これまでのデータを見直し、不足のデータがあれば、追加の実験も行う。
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Causes of Carryover |
実験対象者への謝金が発生しなかったことと、購入を予定していた物品を調達できていないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験対象者への謝金(10名程度)と、機材・消耗品購入を予定している。
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