2015 Fiscal Year Research-status Report
看護実践能力の向上に向けた看護学生版リフレクション・フレームワークの開発
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26463230
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
河部 房子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00251843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
錢 淑君 千葉大学, 看護学研究科, 准教授 (50438321)
山本 利江 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (70160926)
和住 淑子 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (80282458)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リフレクション / 看護学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨地実習は看護学生の看護実践能力の育成と直結する重要な学習であるが、その看護実践体験を看護実践能力の向上につなげる教育方略としてのリフレクションの導入は現在試行段階にある。本研究は、看護学生自身のリフレクションの実態に基づき、看護学生固有のリフレクションの要素とリフレクションを促進する外的刺激の性質を解明し、看護実践能力の向上に向けた看護学生固有のリフレクション・フレームワークを構築することを目指す。 平成27年度は、26年度に収集したデータより、看護学生のリフレクションの実態に関する質的分析に着手した。その結果、看護学生のリフレクションの実態として「①それまでに培った価値判断規準で対象を捉える自身に形成されている判断規準には無自覚である」がゆえに、「②実習中に受けた指導者からのコメントをそのまま受け入れ」、その結果リフレクションをしても「③患者の健康状態を基軸とした判断規準の元に実践時の自己の判断客観視する思考には至らない」、ことがわかった。今後、分析内容を洗練し、看護実践能力の育成につながるリフレクションを促す外的刺激を明確にし、リフレクション・フレームワークの試案作成へとつなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に研究代表者の所属が変わったことにより、関連授業開講時期が当初の見込とずれ、データ収集時期が当初計画よりも遅れたため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、リフレクションを促す要素を導き出すための質的分析を行っている。この要素を元に、フレームワークの試案を構築し、意見聴取のための訪問調査を実施する。また、看護系大学におけるリフレクションに関する授業展開の実態調査を同時に実施し、看護基礎教育にリフレクションを導入する上での課題を検討する。
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Causes of Carryover |
研究計画が予定よりやや遅れているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究会議を開催して更に分析を進め、リフレクション・フレームワークの試案完成につなげる。また、全国の看護系大学に対して、リフレクションに関する授業企画について調査を行い、看護基礎教育課程におけるリフレクション導入に対する課題を明確にする。
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