2015 Fiscal Year Research-status Report
大学と臨床が共有する看護手順電子マニュアルによるシームレス・プログラム開発
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26463232
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Research Institution | Fukuoka jogakuin Nursing College |
Principal Investigator |
藤野 ユリ子 福岡女学院看護大学, 看護学部, 准教授 (90320366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮園 真美 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (10432907)
田中 理子 九州大学, 薬学研究科(研究院), 研究員 (20648480)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | eラーニング / 看護教育 / Nursing Informatics |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、電子書籍技術を用いた電子教材により、看護学生と臨床看護師が共有できるシームレスな学習教材を開発する事が目的である。このような看護電子教材を学生と臨床が共有できるシームレスな学習教材として開発する事は、教育と臨床の乖離の軽減に有効である。そのため、本研究では、大学入学から病院で就職後まで一貫したシームレスな教育を目指して、①学生に必要な看護電子マニュアルの看護技術項目を明らかにし、②教育と臨床が共有した電子教材の開発および評価、③看護電子マニュアルにて学習した学生が新人看護師となった際のシームレス教材の意義の検証、④開発した教材をWebにて公開しWeb教材が普及していない教育機関や学生への貢献をはかることを目的としている。 平成26年度は、第1段階として看護学生が共有できる看護電子マニュアルを検討するため看護学生・新人看護師・看護師へのニーズ調査を実施した。その結果、各病院、所属部署、看護基礎教育背景、ICT(Infoemation and Communication Technology)活用環境や看護情報活用力の違いによりニーズの違いが明らかとなった。 平成27年度は、教材開発と利用状況の検証を実施した。教材は、新人看護師用に開発された教材を看護学生が閲覧するシステムを活用した。その結果、看護学生は日常生活援助の技術項目の利用が中心となり、演習や実習前に活用頻度が高くなっていた。一方新人看護師は、治療処置の援助技術の利用頻度が高く、処置の前後に確認を行っている事が分かった。看護学生の時に利用した看護技術の映像と臨床現場で実施される物品や手順が異なっている事に対する相違はさほど感じていない学生が多く、eラーニングに求めるものは処置の流れを把握することであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
看護学生と新人看護師が電子教材の共有に関する検証を行い、看護基礎教育と臨床での活用方法の特徴や共通して利用する事のメリットを現在分析中である。当初の計画通りおおむね進んでいるが、これまでの成果報告が十分にできていない点がある。以上の事より、(2)おおむね順調に進展していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、①教育と臨床が共有した電子教材の活用による評価 ②本研究で得られた成果を学会や論文にて発表し、広く意見や評価を得る。また、③これまでの研究成果を公表するためのWebコンテンツの開発、システム作りの整備を進める予定である。
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Causes of Carryover |
教材開発の補助者として人件費を計上していたが、既存のデータの改変でプログラム開発・検証を進めているため次年度へ予算を繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ホームページ開設など、広く成果を広めるために経費を活用する。また、論文投稿や学会発表で成果の報告に使用したいと考えている。
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Research Products
(5 results)