2015 Fiscal Year Research-status Report
院内研修評価モデルの開発-総合的評価による院内教育の確実な質改善に向けて-
Project/Area Number |
26463249
|
Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
山澄 直美 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (50404918)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟島 なをみ 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (00229098)
中山 登志子 千葉大学, 看護学研究科, 准教授 (60415560)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 研修評価 / 院内教育 / 看護継続教育 / 測定用具開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、看護職者を対象とする院内教育の評価に活用できる「院内研修評価モデル」の開発を目的としている。院内教育評価モデルは、院内教育プログラムの一環として提供される研修を①デザイン、②過程、③成果の3側面から総合的に評価するモデルである。院内研修評価モデルの開発に向けて、研修のデザインの側面を評価するスケールを作成し、パイロットスタディおよび専門家会議を経て内容的妥当性を確保したスケールの信頼性と妥当性の検討に向けて、全国調査を実施した。平成28年3月までに、研究協力が得られた全国の16病院にて実施された22研修の参加者を対象にスケール及び特性調査紙を用いてデータを収集した。研修に参加する看護職者には、スケールを用いて各研修のデザインの側面を評価してもらうと共に研修参加者用特性調査紙への回答を依頼した。また、各研修の企画担当者にはスケールの妥当性検討のための変数を含む研修の概要と企画担当者の背景を問う特性調査紙への回答を依頼した。研修参加者への質問紙配布数は638部、回収数は603部(回収率94.5%)であり、そのうち有効回答は577であった。有効回答577部を分析した結果、各質問項目毎の得点および総得点分布の高得点への偏りが認められた。得点分布の偏りの原因について検討した結果、スケールに用いている5段階リッカート型の評定尺度に関し、研修デザインの質の差異を識別できていない可能性があると判断した。そのため、評定尺度の選択肢を修正し、平成28年度に再度データ収集を実施することとした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研修のデザインの側面を評価するスケールの信頼性と妥当性を検証するための調査は、研究協力施設の研修予定によりデータ収集の日程が決定するため、研究協力依頼から実際のデータ収集までに時間を要した。加えて、前述の通り、調査の結果、スケールに修正の必要が生じたため、完成に至っておらず、研修評価モデルの作成が進んでいない。
|
Strategy for Future Research Activity |
研修のデザインの側面を評価するスケールの信頼性と妥当性を検証するための調査は、平成28年10月までに終了する。データ収集と並行し、研修のデザイン、過程、成果の3側面を総合して研修の全体を評価し、その結果に基づき研修を改善する方法を解説する「院内研修評価モデル(案)」の作成を進め、平成29年度に実際の院内教育への適用を目指す。
|
Causes of Carryover |
当初計画では、「研修評価モデル」に関する専門家会議の実施等の会議費、謝金などとして使用する予定であったが、研究進行の遅れにより、使用しなかった。また、調査終了後に、スケールの開発に関して研究成果の発表を行う予定であったが、これも進行がおくれ完成に至らなかったため、使用しなかった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降に、「研修評価モデル」に関する専門家会議の実施、調査終了後にスケール開発に関わる研究成果の発表を行い、繰越し分を使用する。
|