2017 Fiscal Year Research-status Report
急性期病院において入院患者に提供する「組織的看護サービスの標準成果指標」の開発
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26463278
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
原 玲子 宮城大学, 看護学群(部), 教授 (50457751)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護サービスの成果指標 / 病棟目標 / 急性期病院の看護サービス / 目標管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、急性期病院の一般病棟の入院患者に提供される組織的看護サービスの標準成果指標を開発することにある。平成29年度は、28年度までにリストされた看護サービスの項目が、標準となりえるか等を把握するため、急性期病院の一般病棟にどのような患者が入院しているのかの実態を調査した。 対象は、全国の急性期病院997施設の一般病棟で、調査期間は平成29年9月~12月。調査方法は、郵送法による無記名自記式質問紙調査。内容は、施設規模、退院調整看護師の配置の有無等の施設概要、入院患者の状況として「呼吸ケアの必要な患者」「終末期の患者」「褥瘡のある患者」等、独自に30項目を設定し、回答は「よくある~ほとんどない」の4段階とした。分析は、全項目の記述統計量を求め、入院患者の状況は、「よくある・時々ある」を「入院多群」、「あまりない・ほとんどない」を「入院少群」の2群として集計し「入院多群」が、50%超える項目を標準と判定した。また、規模別、退院調整看護師の配置状況等施設の概要の2群をχ2検定で分析した。 結果:回答数347施設(34.8%)、有効回答338施設(33.9%)。399床以下142施設(42.0%)、400床以上196施設(57.8%)、7対1病棟が303施設(89.6%)、平均病床利用率(82.2±8.23%)、退院調整看護師の配置あり298施設(88.2%)のうち、専従配置202施設(67.8%)。調査日の75歳以上の平均病床利用率46.5%±22.7%。入院患者の状況は、認知症患者(99.4%)、内服薬の自己管理できない患者(98.2%)、糖尿病合併ある患者(96.5%)、自宅に退院できない患者(95.9%)等であった。75歳以上の入院高値群に運動器リハ、身体拘束を行う、せん妄を起こす、誤嚥性肺炎を起こす等について、それぞれ75歳入院低値群と比較して有意に多い状況であった
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成27年に、事情により研究活動に取り組めなかったため、約1年遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、平成29年度の調査結果を看護管理系学会で発表する。 また、これまでの成果をまとめて、報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
(理由)平成27年度に、研究活動に取り組めなかったため、約1年遅れている。 (使用計画) ・平成29年度に調査した「急性期病院の入院患者の実態調査」を日本看護学会-看護管理-で報告する。 ・成果指標に関する小冊子を作成し、関係各所の配信する。
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