2014 Fiscal Year Research-status Report
看護師が必要とする学術情報における電子カルテとの連携
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26463280
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
富田 美加 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (30285051)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護師 / 学術情報 / 症例報告 / 電子カルテ |
Outline of Annual Research Achievements |
1 研究の目的:保健医療の現場でEBP(evidence-based practice)を推進するためには,看護師が質の高い学術情報に適切にアクセスできることが不可欠である。本研究では,看護師個々の情報リテラシーや所属機関の情報利用環境の格差を補完する支援の在り方を考究し,看護師の情報探索を支援するツールの有用性ならびに汎用性を検証することである。 2 平成26年度の研究実施計画:すでに概念モデルとして提案した学術情報マップについて,特定の学術文献データベースを用いて,症例報告に関する要素の分析を進め,その精緻化を図る。これまでの研究において,ある特定主題について作成してきたリソースマップ(resource map)及びインディビジュアルマップ(individual map)について,他の主題における学術情報マップとしての適用可能性を検証する。さらに,テキストマイニング等の手法により,電子カルテ上の症例要素とのマッチングに向けた予備実験を実施する。 3 平成26年度における研究成果:国内の症例報告を収集するために,看護に特化した症例報告に関連した検索における留意点について整理した。すでに作成済みの「摂食障害」の学術情報マップについて,さらに適用可能性を検証するための検索主題として「摂食・嚥下障害」を選定し,検索上の留意点を整理した。また,テキストマイニングのための分析ツールとしてTextMiningStudioを選定し,分析のための同義語処理について着手を始めた。電子カルテ上の症例要素とのマッチングに向けて,学術文献との項目における整合性を検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
電子カルテ上の症例要素とのマッチングを検討する過程において,専門職連携に関する観点をどのように含めていくかについて検討する必要性が生じた。そのため,看護師に必要な学術情報の範囲について,先行研究をさらに広く調査することとなり,テキストマイニングによる分析等,当初の年度計画に到達することができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
適用可能性を検証するための検索主題について,看護に特化した症例報告に関連した検索フィルタを確定させるとともに,電子カルテ上の症例要素を整理する。それらの結果を学術情報マップのモデルに照らして,テキストマイニングによる予備実験を実施する。
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Causes of Carryover |
予備実験及び成果発表が計画通りに実施できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予備実験のために,CPU及びメモリについて高仕様のコンピュータ端末を購入するとともに,成果発表に努める。
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