看護師が必要とする学術情報における電子カルテとの連携

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 26463280
• Research Institution: Ibaraki Prefectural University of Health Science
• Principal Investigator: 富田 美加 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (30285051)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 看護師 / 学術情報

Outline of Annual Research Achievements

１　研究の目的：保健医療の現場でＥＢＰ(evidence-based practice)を推進するためには，看護師が質の高い学術情報に適切にアクセスできることが不可欠である。本研究では，看護師個々の情報リテラシーや所属機関の情報利用環境の格差を補完する支援の在り方を考究し，看護師の情報探索を支援するツールの有用性ならびに汎用性を検証することである。
２　平成２８年度の研究実施計画：看護師が必要とする学術情報における電子カルテとの連携について，前年度までに取り組んだ結果を，関連学会で発表するとともに，看護師の学術情報探索に関する基礎教育の在り方を看護学教育的観点から総括する。さらに，これらの成果を学術情報の提供者側に還元するための方策についても考究し，成果発表を行う。
３　平成２８年度における研究成果：
電子カルテにおける学術情報リンキングの実現に関連して，オックスフォードやロンドンの関連諸機関を訪問し，英国における保健医療専門職に対するライブラリーサービスの観点から，看護師の電子情報利用状況について重要な示唆を得ることができた。また，電子カルテにおける学術情報リンキング環境因子として，医療事故分析における電子カルテ介在の関連を分析した結果が，The 16th World Congress on Medical and Health Informatics (Ｍｅｄｉｎｆｏ２０１７)に採択され，平成２９年８月に発表予定である。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前年度までに行った，電子カルテにおける症例要素とのマッチング過程における専門職連携に関する観点についての検討において，看護師における情報ニーズの適用範囲の設定に時間を要することとなったため。

Strategy for Future Research Activity

電子カルテにおける学術情報リンキング環境因子として，医療事故分析における電子カルテ介在の関連を分析した結果について，The 16th World Congress on Medical and Health Informatics (MedInfo2017)で発表するとともに，新たな知見の拡大に努める。さらに，看護師の情報ニーズに基づく電子カルテデータとのマッチングについて研究を進め，成果発表を行っていく。

Causes of Carryover

研究成果の総括にさらなる時間が必要であり，補助事業期間延長の承認を得ることとなったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

国際医療情報学会（中国）での成果発表を行うための国外旅費及び学会参加費，さらに論文執筆に向けての諸費用に使用し，最終年度として研究成果の発表に努める。