2016 Fiscal Year Research-status Report
慢性心不全患者のエンドオブライフに向けた意思決定支援モデルの開発
Project/Area Number |
26463316
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
籏持 知恵子 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (70279917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南村 二美代 大阪府立大学, 看護学研究科, 講師 (00634015)
角野 雅春 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (50611456) [Withdrawn]
藪下 八重 大阪府立大学, 看護学研究科, 准教授 (60290483)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エンド・オブ・ライフケア / 意思決定支援 / 慢性心不全患者 / 看護介入モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度にインタビューを行った慢性心不全の看護に関わる専門看護師や認定看護師などを含む熟練看護師のインタビューの詳細な分析を試みるとともに、患者や家族へのインタビューを試み、療養の見通しや療養法に関する意向、医療者への要望を聴取する予定であったが、本邦の現状から病期によっては充分に思いを語ることができない心身の状況も予測され、まずチームで協働する医療者の確認インタビューを通してモデルの内容の加筆修正を行うこととした。 介入モデルの構成要素である①患者の状況②患者を取り巻く状況・問題状況③介入の焦点④看護師の役割⑤看護行為の様式⑥看護の具体的方法⑦プロセスアウトカム⑧成果の基準⑩最終的な目標の観点から9名の内容を分析し、モデル原案を作成することを試みた。意思決定の内容として治療の場所や内容、減塩や水分制限などの療養法などがあり、現状では積極的な治療から緩和ケアに移行する意思決定支援に難渋している状況があり、看護師は医療者、家族間での調整的役割、相談的役割を主に担っており、そのような意思決定支援において、患者や家族に働きかけるタイミングとそのアプローチ法が明らかになった。しかし、最終的な意思決定支援として看護師が捉える目標は緩和ケアへのスムーズな移行のみではなく、患者自身の満足であり、患者らしく生ききることであり、そのためには診断早期からの患者自身の身体変化への理解に関わる支援が重要であることが明らかになった。 本年度はその原案をもとに日本人の割合が多く、エンドオブライフケアが行われている米国ハワイのホスピスのナースプラクティショナー等医療スタッフにエンドオブライフケアに向けた心不全患者の意思決定支援についてインタビューし、モデルの妥当性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1名のインタビュー時間が当初予定していたよりもかなり長くなり、多様な内容が語られたため、9名分のインタビューデータの分析にかなりの時間を要したこと、米国HAWAIの在ホスピスケアにおけるナースプラクティショナーや心理療法士の訪問、インタビューの日程調整の関係で年度末になってしまったことが要因している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は介入モデルの構成要素の最終決定、評価、修正を目的に臨床における事例を使用し、当てはまりを検討する。 慢性心不全患者のケアに関わるに慢性疾患看護専門看護師や大学院の博士前期・後期課程に在学する大学院生の研究会において複数回モデルを提示し、意見を聴取するとともに過去に熟練看護師等が関わった事例の状況や看護支援をモデルの観点から分析し、当てはまりを検討し、モデルの評価を迅速に行う予定である。
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Causes of Carryover |
インタビューの追加分予定であったテープ起こし代金の残金とパソコン購入分として確保してあった分の予算が残額として残っている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究計画の際に予定していたパソコンの購入にあてる。
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Remarks |
2017年5月前述研究内容をアップ予定
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Research Products
(1 results)