2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of "Patient Support System" by Development Process of Motivation for Self-Management of Patients with Dialysis Treatment
Project/Area Number |
26463325
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Research Institution | Yokohama Soei University |
Principal Investigator |
山本 佳代子 横浜創英大学, 看護学部, 准教授 (40550497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥宮 暁子 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (20152431)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 透析看護 / 患者の自律性 |
Outline of Annual Research Achievements |
透析従事看護師への質問紙調査(有効回答193)では、対象者の76%が何らかの自己研鑽を行っており、内容としては院内研修が多かった。自己研鑽を実施した者では、現在のやりがいがあり(p=0.000)、患者の自律性を重視する患者観が高く(p=0.013)、自己管理支援項目への重要性認識(p=0.005)および実践度(p=0.022)が高かった。職場環境の満足度は自己研鑽の有無には関連が認められなかったが、現任教育に対する満足度は他の項目に比べて低かった。さらに、透析患者の自己管理支援を行ううえで必要としている支援としては公費の院外研修や院内研修を挙げた者が多かった。以上より、透析に従事看護師の多くは自己研鑽を行っているものの院内研修に頼っている。自己研鑽の実施は、仕事へのやりがいや患者の支援行動につながる認識が多く認められたため、看護師の自己研鑽への意欲の向上を目指すことの重要性が示唆された。しかし、現任教育への満足度は十分とは言えず、各施設での職場風土や研修への支援が望まれる。 透析看護師対象のインタビュー調査では、透析に従事する中で患者の自律性を徐々に尊重する看護を実践できるようになる課程が明らかになった。透析従事初期には他領域との違いに戸惑い、機械を操作する・知識の押し売りをするだけのマンネリ感を持つが、患者背景を独特なアンテナを張りながら捉えられるようになると、透析患者特有のニーズを捉えた看護を実施できるようになっていた。その促進要因として、患者が自律的であることの重要性への気づき、看護への発想力を支える個人的経験、患者を含めた周囲からの刺激が作用していた。以上は、透析従事看護師が患者の長い治療生活を支えるための看護力をより確実に得るための方略に活用できる。
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Research Products
(1 results)