2017 Fiscal Year Research-status Report
外来化学療法を受けるがん患者の家族に対する多職種協働支援プログラムの普及
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26463352
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
平 典子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50113816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳴井 ひろみ 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (10237620)
唐津 ふさ 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (20285539)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 家族ケア / 外来化学療法 / サポートグループ |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】がん診療拠点病院において、多職種協働支援プログラムを実施し、外来化学療法を受け療養生活を送るがん患者の家族に対するグループ支援のあり方を検討する。 【研究方法】これまでに作成・修正したプログラムに基づき、「がん患者と歩む家族の会 in 手稲渓仁会病院」を開催した。1)場所;手稲渓仁会病院。2)日時;2017年10月11(水)、18(水)、25日(水)13:30~15:30の3回。3)運用スタッフ:看護師8人、医師・栄養士・PT各1人、教員2人 【研究結果】1)参加家族:男性1人、女性9人の計10人であった。年齢は54~79歳の範囲で平均70.9歳であった。続柄は、夫1人、妻4人、子ども1人、その他4人(母2人、妹2人)であった。全セッション参加したのは4人、2回参加は2人、1回のみ参加は4人であった。 2)調査票;各セッションの目的達成を見ると、2回目、3回目の情報提供に関する理解として「あまりそう思わない」にマークした者が1人いた。また、「自身の健康の捉え」シートでは、「治療している家族を優先すべき」「まだまだ足りない」の項目において、会の参加前後での変化は見られなかった。3)運営した看護師に対するグループインタビュー;会の成果として「患者のまえでは言えないことをぶちまける」「ピアサポートの効果がある」、院内で実施する意義については「長い目でケアできる」「早い時期の支援が可能となる」医療者と顔見知りのため「リラックスして参加できる」が語られた。 【今後の検討事項】参加回数の違いから、個別のニーズへの対応が必要と言える。ファシリテータ教育プログラムの他に、会運用プロトコル、提供する情報の内容、運用方法およびタイムスケジュールを記載した冊子を作成する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.作成したプログラムについてがん診療拠点病院において実施できたことから、プログラム普及の目的達成に向けた導入ができた。 2.1の実施結果から、ファシリテータ教育プログラムの他に作成するべき資料(運用プロトコル、タイムスケジュール等)が明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.がん診療拠点病院での1回目の実施後、運用の評価を実施し、再度実施する予定であったが、医療機関の都合により次年度に持ち越された。すでに、関係、環境作りは終了しており、評価を受けて次年度実施可能な状況である。 2.研究期間延長に伴い、連携する医療機関を増やし、同様の試みを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
がん診療拠点病院との連携により、「がん患者と歩む家族の会」を複数回実施する予定であったが、当該医療機関の都合により実施できなかった。次年度、予定の内容を実施する計画である。さらに、連携病院を増やし、「がん患者と歩む家族の会」を実施し、同会の普及をめざす。
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