2017 Fiscal Year Research-status Report
がん患者の就労に伴う健康問題の解決を促す看護ケア指針の開発
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26463356
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
岡本 明美 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (20456007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮津 珠恵 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (20638100)
眞嶋 朋子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50241112)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護学 / がん看護 / 就労支援 / 就労がん患者 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.外来で放射線療法を受ける就労がん患者の役割遂行に伴う健康問題と取り組みを明らかにするインタビュー調査について 平成29年6月に順天堂大学医療看護学部研究等倫理員会から承認を得た後、研究協力施設である順天堂大学医学部附属浦安病院の倫理審査を受け、11月に承認を得た。平成30年1月より研究対象者20名を目標にデータ収集を開始し、3月までに3名の対象者のデータ収集を終了した。引き続き、データ収集・分析を行う予定である。 2.がん診療連携拠点病院に勤務する看護師によるがん患者への就労支援に関する実態を明らかにする質問紙調査について 研究参加に同意した121病院6,311名の看護師に質問紙を配布し、回答を得た2,947名のうち2,878名を分析した。対象者は、女性94.4%、病棟勤務80.2%、25~29歳が20.5%と最も多く、看護師経験年数は20年以上が26.9%と最も多かった。「必ず行う・必要に応じて行う」と回答した割合が50%以上の就労支援活動は13項目あり、がん治療に伴う副作用に対するセルフケア指導85.4%、仕事内容についての情報収集83.9%、院内のソーシャルワーカーとの連携81.5%、院内の相談支援センターとの連携75.6%、就労に関する心配事の有無の確認74.7%などであった。逆に、「必ず行う・必要に応じて行う」と回答した割合が50%未満の就労支援活動は12項目あり、院外の就労支援の専門家やNPO法人などの紹介19%、患者の職場にいる産業看護師との連携20.4%、職場のがんに対する偏見等への対処に関する助言27.6%、職場の人間関係に関する問題への対処に関する助言29%、職場の人にがん罹患を伝えるかどうかに関する助言31.2%などであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
インタビュー調査は、倫理委員会の承認を得るまでに半年以上の時間がかかりデータ収集の開始が遅れたため、予定通り進まなかった。質問紙調査は、予想以上の回答が得られたためデータの入力に時間がかかった。また、がん患者の就労に伴う健康問題の解決を促す看護ケア指針を開発するために有用な結果を得るための分析方法の検討に時間を要した。そのため、がん患者の就労に伴う健康問題の解決を促す看護ケア指針の開発に着手できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はインタビュー調査と質問紙調査の分析を早急に進める。分析結果、がん患者の就労支援に関する文献検討、がん看護専門看護師等専門家からの意見により、がんの急性期医療に携わるジェネラリスト看護師ががん患者への就労支援を行うための看護ケア指針を考案する。
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Causes of Carryover |
就労がん患者に対するインタビュー調査が終了していないためテープ起こし代を残す必要があった。また、国際学会での成果発表を予定しているため、旅費やポスター作製代を残す必要があった。
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Research Products
(1 results)