2016 Fiscal Year Research-status Report
半側空間無視の代償行為の獲得を促す主意的役割を用いた看護介入の効果
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26463365
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
日高 艶子 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (50199006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小浜 さつき 聖マリア学院大学, 看護学部, 講師 (20580731)
西口 宏美 東海大学, 情報通信学部, 准教授 (40212120)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 半側空間無視 / 主意的役割 / 看護介入 / リハビリテーション看護 / 代償行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護介入モデルの試案の中で、半側空間無視に対する主意的役割の活用効果を検証し、看護介入モデル構築の一助とすることにある。 2010年に呈示した高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護介入モデルの試案では、主意的役割の活用は自発性の低下に対する効果が最も高いとした。しかし、研究過程において主意的役割を用いた看護介入は、半側空間無視を呈した患者の無視側への代償行為の獲得を促すことが示唆された。 そこで、本研究においては自発性の低下と同様に半側空間無視を呈した患者の無視側への代償行為を獲得するための介入方法として主意的役割の活用を高く位置づけ、その効果について検証する。 主意的役割を活用した看護介入を実施するにあたり、平成26年度にアセスメントツールと評価指標の開発を試みた。アセスメントツールは、ロイ適応看護モデルの、生理的様式、自己概念様式、相互依存様式、役割機能様式の4つの適応様式を基盤として作成した。また、評価指標については、無視側への探索行動とセルフケア能力を元に作成した。 平成28年度は、平成26年度、平成27年度に引き続きデータ収集を継続し、高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護介入モデルの開発経緯と半側空間無視に対する主意的役割の活用効果について、Asia Pacific Stroke Conference 2016(2016年7月、Australia)において報告した。また、平成28年度は、3事例の半側空間無視患者に対して主意的役割を活用した看護介入を実施した。現在、研究論文作成と次年度の成果発表に向けて準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は、当初の予定では5名の半側空間無視患者に対して、主意的役割を用いた介入を実施し評価する予定であったが、予定より2名少ない3名の患者に対する介入となった。次年度が最終年度であるため、可能な限り対象者数を増やす予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、平成28年度に引き続き、半側空間無視を呈した患者を3名選定し、主意的役割を用いた介入を実施し、評価する。得られた研究成果については、学会、研究論文として報告する予定である。
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Research Products
(2 results)