2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and evaluation of a tailor-made intervention strategy for pregnant woman with pregnancy-related lumbopelvic pain
Project/Area Number |
26463389
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
槻木 直子 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 研究員 (50723649)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 妊婦 / 腰痛 / 骨盤痛 / 個別性 / 腹直筋離開 / セルフケア / 無作為化比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、妊婦が自分に合った腰骨盤痛への対処法を選択・計画・実行し、必要に応じて修正し、継続して対処できることを支援する看護の介入方略の開発と検証を行った。開発した介入方略は、①身体の筋骨格バランスを整え、②腹直筋離開に注目して腰椎・骨盤の安定性及び体幹支持力を確保し、③妊婦が認知している痛みについての理解と配慮、改善目標への希望、対処方法への嗜好、生活状態等心理社会的側面への視点も含めた個別的な関りを行い、④妊娠経過に伴って変化する心身の状態に合わせた対処方法をその都度修正していくもので、妊婦向けパンフレットの作成も行った。より精密な検証とするため、研究方法を準実験研究から無作為化比較試験に変更した。研究協力者は妊娠28~31週の単胎妊婦で、腰や骨盤部に痛みがあることで日常生活に困難を感じている妊婦のうち、研究協力の承諾が得られたものとした。 平成27年10月にリクルート及びデータ収集を開始した。平成29年度は、より効率的なデータ収集のために研究協力施設を変更し、平成30年3月にデータ収集を終了した。130人に研究説明を行い、72人の研究協力者を得た。研究協力者は無作為に介入群36人と対照群36人に割り付け、その内途中辞退を除く介入群30人と対照群29人のデータを得た。介入群は、介入後に疼痛強度が有意に減少し、日常生活の状態が有意に改善し、腰骨盤痛への対処法を持つ人の割合及び対処法の数が有意に増え、対処法に対する自己評価が有意に高まった。決まったプロトコールで一律に介入する先行研究では、疼痛強度は減少しても日常生活の状態までは改善しなかった。本研究では、身体の筋骨格バランスを整え、腹直筋離開に注目した腰椎・骨盤の安定性及び体幹支持力を確保する様な身体面への対処法を妊婦が選択・計画・実行・修正する際に、心理社会的側面に配慮して個別的な関りを行う本介入方略の有用性が示された。
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Remarks |
妊娠期からの切れ目ない子育て支援に携わる看護職向けに作成した「看護職向け子育て支援情報サイト」内の、「ケアや支援に関するQ&A」のページで、「Q4.妊婦さんや産後のママの腰痛・骨盤痛などに対して、どんなケアをしたらいいですか?」というQuestionに対するAnswerをまとめる際に本研究の知見をベースに作成した。
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Research Products
(1 results)