2014 Fiscal Year Research-status Report
妊娠末期の出産不安の自律神経機能に基づく客観的評価と介入メソッドの開発
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26463403
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
兒玉 英也 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30195747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 ひとみ 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80319996)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 出産不安 / 妊産婦の慢性疲労 / アクティグラフ / 心拍変動解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は妊娠34-36週の妊婦を対象とし、出産不安のレベルを尺度を用いて評価することに加え、安静時の心拍変動解析により定常状態の自律神経機能を評価し、2日間連続で腕時計型加速度センサーであるアクティグラフを腕に装着してもらい、得られた加速度データを解析して妊婦の睡眠覚醒リズムと慢性疲労に関しての客観的評価を行った。それらのデータから、出産不安が妊婦の自律神経系に及ぼす影響、ならびに出産不安と身体症状(睡眠障害、慢性疲労)との関係について検討し、心拍変動解析を妊婦の出産不安の日常生活への影響を評価するための補助診断としての有効性を明らかにすることを目的とした。現時点で、妊婦約40例から、データの収集が完了した。しかし、一部、心拍変動のデータがパソコンの誤作動により消失したり、アクティグラフが何らかの原因で作動していなかったりといったトラブルがあり、7-8例のデータ収集は不完全であった。一部のデータを解析したところ、不安尺度の高い妊婦において、主観的な疲労の訴えが強いことが観察できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は60例のデータ収集を目標としたが、目標には届かなかったが40例のデータ収集が達成できた。データ解析の結果、慢性疲労と出産不安との関連が示唆され、研究の方向性が明確となった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では、データ収集を60例を目的としたが、信頼のできる結果を得るために、可能であれば80例以上のデータ収集を行いたい。また、もうひとつの研究テーマである、出産不安に対する心拍変動バイオフィードバックの有効性に関しても、並行して研究を開始したい。
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Causes of Carryover |
研究分担者が研究依頼をするにあたって、妊婦への研究謝礼の紙おむつの購入を20万予定したが、実際に研究を開始してみると多くの妊婦は協力的であり、研究謝礼は現時点で必要性が認められていない。そこで、代わりにデータ解析に必要なノートパソコンを購入した(10,9800円)が、残りの金額が繰越となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
アクティグラフが不足しており、次年度に新たに購入するアクティグラフの購入資金として使用する予定である。
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