2016 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of prenatal childbirth fear on autonomic modulations and development of intervention methods for women with childbirth fear during the third trimester
Project/Area Number |
26463403
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
兒玉 英也 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30195747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 ひとみ 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80319996)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 出産不安 / 自律神経 / 心拍変動解析 / バイオフィードバック / 妊娠末期 / 睡眠障害 / 疲労感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は”low-risk"の妊婦が妊娠末期に抱く出産不安の自律神経活動への影響を、安静時の心拍変動の周波数領域の解析値から明らかにすることと、妊娠末期に出産不安を抱く妊婦に対する心拍変動バイオフィードバックの効果を検証することである。最終年度までの期間で、妊娠32-34週の健康な妊婦97名を対象として、出産不安、睡眠の質、疲労感に関する質問紙調査と安静時の心拍変動解析を行った。出産不安が中等度または重度であった妊婦に対して、心拍変動バイオフィードバック法を3-4週間後履行してもらい、その効果を検証した。その結果、出産不安の尺度による評価で、軽度の妊婦は57名、中等度の妊婦は28例、重度の妊婦は12名存在した。HFパワー、LF/HF比、Fatigue-VASは3群間に有意差(一元配置分散分析、p<0.05)を認めた。HFパワーまたはLF/HF比は重度の妊婦が中等度の妊婦より有意に低値または高値だった(p<0.01またはp<0.05)。Fatigue-VASは、中等度の妊婦が軽度の妊婦より有意に高値だった(p<0.05)。心拍変動バイオフィードバックの履行により、群×時間依存変動がW-DEQで認められた(p<0.01)。 結論:“low- risk”でありながら重度の出産不安を抱く妊婦では、出産不安が中等度の妊婦と比較すると有意な副交感神経活動の減少が認められた。この所見は、重度の出産不安を抱く妊婦の高い特性不安傾向が、背景にあった可能性がある。心拍変動バイオフィードバックは出産不安の軽減に有効と考えられるが、自律神経活動、睡眠や疲労感に有意な変化はもたらさないと思われる。
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Research Products
(1 results)