2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Care Program Regarding the Prevention of Healthcare-associated Infection for Pediatric Inflammatory Bowel Disease
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26463410
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
村端 真由美 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (30363956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 久子 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (00230285)
加藤 はる 国立感染症研究所, 細菌第二部, 室長 (00273136)
内田 恵一 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (30293781)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 感染予防看護 / 炎症性腸疾患患児 / Clostridium difficile感染症 / 排泄ケア / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、平成27年度までの継続として、炎症性腸疾患患児への調査の継続を行った。これまでの対象者の継続事例と、新規患児への依頼及び調査を実施した。 これまでの対象者は、健康小児192名、炎症性腸疾患患児8名であった。解析対象の糞便検体は、健康小児では321検体、炎症性腸疾患患児では32検体であった。 詳細な解析は現在実施中であるため、今後、学会発表および論文などで公開を行っていく予定としている。 平成28年12月に開催された第36回日本看護科学学会学術集会(東京)で、これまでの成果の一部として、「小児におけるClostridium difficileの消化管保有の実態」を発表した。 本発表では、幼稚園・小学校・中学校に通う小児において、約半年の期間をあけて2回行い、192名、のべ321名から提出された321糞便検体及びアンケート内容を分析対象とした。分析は糞便中のC. difficile 分離培養、分離菌株の毒素産生能の解析及びアンケートから対象の属性、日常生活・同居家族の状況、対象及びその家族の検体採取3ヶ月前までの医療機関受診歴・入院歴・服薬状況等との関連について検討を行った。その結果、検討した192名中25名(13.0%)、321糞便検体中27検体(8.4%)からC. difficile が分離された。C. difficile陽性であったのは、幼稚園児62名からの96検体中10検体(10.4%)、小学生92名からの162検体中9検体(5.6%)、中学生38名からの63検体中8検体(12.7%)であった。約半年の期間をあけた2回の調査に参加した128名中2名(4歳、15歳)は繰り返しC. difficile が分離され、128名中23名は1回のみ陽性であった。18組のきょうだいの内、1組は同時期にC. difficileが分離された。 これまで、幼児後期以上を対象にした検討はほとんどなく、今回の結果は貴重であると考える。今後さらなる検討を重ねていく予定である。
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