2016 Fiscal Year Research-status Report
不適切な養育の家族に対応する小児看護師のための学習プログラムの作成とその効果測定
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26463437
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
鎌田 佳奈美 摂南大学, 看護学部, 教授 (30252703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 佐恵子 北里大学, 看護学部, 講師 (70422889)
池田 友美 摂南大学, 看護学部, 准教授 (70434959)
亀田 直子 摂南大学, 看護学部, 助教 (70737452)
中山 祐一 摂南大学, 看護学部, 助教 (00781428)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 子ども虐待 / 子育て支援 / 学習プログラム / 看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は医療機関において、虐待あるいはその疑いの家族等、何らかの支援を必要としている家族(以下、要支援家族とする)に対して、積極的な子育て支援を行うことができるよう、子どもに関わる病棟および外来の看護師(以下、小児看護師とする)のための学習プログラムを作成し、その効果を測定することである。2014年度はこれまでの知見を基に学習プログラムの試案を作成し、1病院の小児看護師に対して実施した。2015年には学習会に参加した看護師を対象に面接調査を実施した。対象となった看護師には認識や行動を変化がみられ、病棟組織全体も変化したことが明らかになった(前年度の研究実績の概要を参照)。 2016年度には面接調査結果に詳細な分析を加え、学習会への参加による効果を測定するための指標を作成した。学習プログラムを実施し指標を用いて評価を行う予定である。 学習プログラムは2016年11月~2017年3月の間に計4回実施した。学習プログラムの効果指標を含んだ質問紙を作成し、学習会前後に調査を行う予定である。現在は学習会実施途中であり、学習会前調査のみ終了している。質問内容は対象者の背景、子ども虐待や子育て支援への関心、子育て支援に対する認識、行動などである。子育て支援に対する認識、行動は「そう思う」~「そうは思わない」の4段階リッカート法で回答を求めた。 学習会には地域の病院の小児病棟や外来に勤務する看護師や枚方市の保健師、本学小児看護学の教員および大学院生等の看護職が15~20名程度参加している。講義内容は参加者のニーズに沿い、大学教員、小児看護専門看護師、保健師、臨床心理士を講師に依頼した。学習会では事例の検討やグループワークを交えながら活発な意見交換が行われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では学習プログラム(試案)の実施に対し、参加者に面接調査を実施し、学習プログラムの修正を追加、修正を行う。さらに、修正版学習プログラムへの参加者募集を行い、実施する計画であった。参加者の面接調査は前年度終了しており、2016年度は地域の医療機関の看護職を中心に学習プログラム(5回シリーズ)への参加者を募り、16~22人/回が参加した。2016年3月現在計4回の学習会を終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年5月に現在進行中である学習プログラムの最終回を実施し、その後に実施後の質問紙調査を行う予定である。質問紙は記述統計を行い、プログラム前後の状況を得点化しt検定等を用いて比較分析すを行う。また、自由記述欄は質的帰納的に分析を行いその内容を分析し、学習プログラムの効果を評価する。その結果、必要があればさらに別の対象群に対して学習プログラムを実施し、学習会前後に同様の調査を行い評価する。最終結果を関連学会に発表するとともに、報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
学習会の実施場所として当初、会場費を計上していたが、開催場所として大学構内を利用したため、会場使用費用が予定より安価で実施できた。 また、2016年度の研究成果を発表する場として、日本子ども虐待防止学会を選択した。今年度の学会開催地が大阪と近隣であったため旅費の大幅な削減となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は学習プログラムの評価を中心に行うが、結果により更なる対照群に対し、学習プログラムを実施し評価が必要となる。そのための会場費、会議費、交通費、講演者及び研究協力者等への謝金が発生する予定である。また、研究成果報告のため国内旅費5名分の使用を計画している。
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Research Products
(1 results)