2016 Fiscal Year Research-status Report
進行がん患者の自覚的負担感と対処方法に着目した在宅支援の研究
Project/Area Number |
26463488
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大えき 美樹 広島大学, 医歯薬保健学研究院(保), 講師 (70403392)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 美由紀 安田女子大学, 看護学部, 教授 (50437521)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 進行がん患者 / 自覚的負担感 / self-percived burden / 在宅看護 / 対処方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,進行がん患者の自覚的負担感,精神的健康,対処方法との関連性を検証することを目的とした質問紙調査を実施した。対象は,自宅において家族から何らかの身体的介護を必要としている外来通院中の進行がん患者,または,自宅において家族から何らかの身体的介護を必要とした経験をもつ入院中の進行がん患者とした。調査は継続中であり,現段階での回答者数は23名であった。回答者の性別は,男性7名,女性14名,無回答2名であり,平均年齢は73±13歳であった。performance status(PS)は、PS4が4名、PS3が4名、PS2が4名,PS1が10名,無回答1名であった。Self-perceived burden scaleの平均得点は30.3±8.2,GHQ-12の平均得点は13.1±7.2であった。進行がん患者が自覚的負担感に対して用いている対処方法は,自分で動く努力をする(78%),反省してよりよい方法に変える(73%),家族に感謝の気持ちを伝える,(78%),医療・介護サービスを利用する(72%),身近な人に相談する(60%),要求をひかえる(63%),自分のためにお金を使わないように言う(39%),怒りの感情を抑える(70%),自分の気持ちを我慢せず言う(77%),判断は家族に任せる(78%),自分の病気や世話は家族のためになると考える(36%),家族から世話を受ける権利があると考える(43%),つらいことは考えない(73%),家族で話し合う(87%)であった。調査は継続中であり,自覚的負担感,精神的健康,対処方法についての関連性の検証を行う。なお,本調査は所属大学および,研究協力施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
進行がん患者を対象とした調査であり,対象者の身体的・精神的負担を考慮した選定が必要であり,時間を要している。また,調査協力への同意後に身体状態が悪化し回答が難しい状況もあった。主治医の判断の下,慎重に対象者の選定を行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在,関東,中国,九州地方の4カ所の施設から研究協力を得ているが,研究協力施設を増やし対象者を増やせるように検討している。
|
Causes of Carryover |
28年度に予定していた国際ジャーナルへの投稿,国際学会参加での成果発表について,研究成果が間に合わず見送ったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際ジャーナルへの投稿,国際学会等で成果発表を行い成果を発信していく必要があり成果発表に関わる経費が必要となる。
|