2014 Fiscal Year Research-status Report
日本型ケア文化と介護者QOLに関する研究:高齢、慢性・終末期患者家族の支援
Project/Area Number |
26463492
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山口 智美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (60360062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者 / QOL / 慢性 / 終末期 / 介護者 / 文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、家族介護者を本邦の重要なヘルスケア人的資源と捉え、高齢、慢性状況及び終末期患者のケアをする家族介護者のQOLについてその関連・構成要素を明確化し、日本文化型ケアリングの概念モデル素描を試みるものである。既存の尺度(QOLLTI-F)をベースとして、質的データを活用し、日本社会文化に適した改訂版QOLLTI-Fの開発を目指す国際情報共有下のマルチメソッド研究である。研究助成1年目の実績として以下のことを実施・準備したので報告する。 1.研究に関するホームページ「独立行政法人 日本学術振興会 科学研究費助成事業(学術研究助成基金)平成26-28年度基盤研究(C)26463492 日本型ケア文化と介護者QOLに関する研究:高齢、慢性・終末期患者家族の支援」を作成し、研究情報の発信と試験的webサーベイの実施に向けて段階的に準備を進めた。現在、ホームページ作成を終え、デモサーバー上で改善・修正を継続的し、公開に向けて最終試験中である。 2.研究フィールド調整・質的調査を行うための準備については、一部内諾を得た。今後は倫理審査申請を経て、順次面接調査を開始する予定である。 3.2014年9月9~12日モントリオール(カナダ)で開催された、第20回 International Congress on Palliative Careにおいて、本課題の基礎である平成25年度以前の研究成果について発表した。また、日本人の文化的価値観である恩、遠慮/迷惑、思いやり、家族意思決定、社会的役割として担わされた介護役割、神々と祖先に祈る等の抽出された概念・カテゴリーについてはその成果を学術誌(Journal of Family Nursing)に投稿し、アクセプトされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の基礎となる研究成果の可視化にやや時間を要したために、倫理審査の申請準備に時間を要したが、これまで概ね計画通りに遂行できている。今後もできるだけ計画に沿って進行するように努める。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目(平成27年度)は、倫理審査申請を終了し、改訂版QOLLTI-F日本語試作版の作成を目指し面接調査を実施する。また、できるだけ早期に1年目に制作したホームページを運用する。予備調査サーベイの準備(聞き取り、郵送法、試験的Webサーベイ)、実施、尺度の使用可能性、妥当性、信頼性の試験を行う。結果についてはカナダの研究者らとテレビ会議等でディスカッションし、修正を行う。改訂版QOLLTI-F日本語試作版(最終版)を作成し、本調査の準備を行う。
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Remarks |
現在デモサーバーで内容確認と並行しつつ試行中である。平成27年度上半期中に運用・公開予定である。
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Research Products
(3 results)