2014 Fiscal Year Research-status Report
小規模多機能型居宅介護事業の特性を活かした看護プログラムの開発
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26463496
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
片平 伸子 新潟県立看護大学, 看護学部, 講師 (10381675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚崎 恵子 金沢大学, 保健学系, 教授 (20240236)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 小規模多機能型居宅介護 / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は小規模多機能型居宅介護(以下、小規模多機能)における看護の特性を明らかにし、利用者およびその家族のQOLを高める看護プログラムを作成することを目標とする。 1年目にあたる平成26年度は、小規模多機能における看護師の活動を明らかにすることを目的として、全国の小規模多機能に面接の協力を依頼し、協力の同意を得た看護師を対象に、半構成的面接調査を行った。北海道、千葉県、福岡県等の看護師から同意を得、面接は対象者の看護師の所属する事業所内の個室を借りて実施した。その結果、看護師の活動について、利用者の日常的な健康管理としてはバイタルサインの測定・評価、排泄コントロール等が行われ、介護職との連携としては利用者の健康状態についての相談への対応、ケアの提案や依頼、他機関との連携としては医師への処方確認、情報提供書の作成等、家族への支援としては介護上のアドバイス、「泊り」利用による負担軽減等が行われていた。緊急時の対応は全施設で実施されていた。 小規模多機能の看護の長所としては「臨機応変に必要な援助ができる」「切れ目なく生活やケアの管理ができる」等があげられ、課題としては「多面的なケアの水準を保つことが難しい」「医療面の判断で迷うことがある」等があげられた。 小規模多機能の看護師は、施設内外の他職種と連携し、家族を含めた利用者の支援を医療面、生活面から行っていた。臨機応変に必要な援助ができる等の小規模多機能の看護の長所が示される一方、看護の質の保証や他職種・機関との連携等に課題があり、今後検討が必要である。 今年度の成果については、第73回日本公衆衛生学会総会において「小規模多機能型居宅介護施設における看護師の活動」の一部として発表し、調査対象者には小規模多機能の看護の長所、課題、工夫を中心とした調査報告の概要を送付し、対象者の今後の活動の一助になるよう努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度には小規模多機能型居宅介護における看護師の活動について質的調査を行った。先行して行った調査結果と合わせて分析を行っていく。今後、2年目には質問紙調査、3年目にはプログラム案作成を予定しており、これらの実施により研究目的は達成されると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の結果を踏まえ、平成27年度は小規模多機能型居宅介護における看護の質問紙調査を実施する。この際、プログラム案作成への参加の可否を併せて調査し、平成28年度の研究への足掛かりとする。
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Research Products
(1 results)