2014 Fiscal Year Research-status Report
脳活性から検証するアロマ・フットケアが及ぼす身体的効果
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26463506
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
江藤 香 日本工業大学, 工学部, 准教授 (70213551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 敦子(慶祐敦子) 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (10337678)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フットケア / アロマ用いたマッサージ / NIRS / 脳内血流 / 酸素化ヘモグロビン / 効果の可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
アロマを用いたフットケアの効果を検証するために、NIRS(近赤外分光分析法)装置を使用し、脳内血流の変化を測定した。被験者は12名(男性6名、女性6名)、いずれも65歳以上の高齢者である。実験ではブロックデザインを用いて、マッサージとアロマを用いたマッサージを3分ずつ、2回行い、その間の脳内血流の酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、トータルヘモグロビンを測定した。測定部位は前頭連合野と体性感覚野である。その実験データを分析した結果、T-検定では、マッサージとアロマを用いたマッサージでは明らかな有意差が確認された。また、男性と女性との差、前頭連合野と体性感覚野の間に有意な差を確認することができた。また、実験データを移動平均し、グラフで表現し、時系列の違いを検証した。その結果から、マッサージとアロマを用いたマッサージでは、測定部位、男女、左右の足により、酸素化ヘモグロビン濃度の変化に差異を確認できた。酸素化ヘモグロビン濃度が大きく変化したり、変化の大きさに差が生じたり、大きく異なる動きを示したり、全く同じような減少の傾向示す部位を確認した。実験の際には被験者にアロマの香りとマッサージについて、とても良いから良くないの5段階評価をしてもらった。これらの評価結果と実験データの分析の結果をどのように解釈するかを検討している。このようにアロマを用いたフットケアの効果を可視化することで、その有用性の根拠を明らかにすることで、フットケアの効果の理解が得られる。その結果はフットケアの実践者の自信に繋がり、その普及効果が期待できる。 フットケアのアセスメントツールとしてのレーダーチャート作成支援システムはプロトタイプを作成し、フットケアの実践者による評価を行った。その結果、インタフェースを改良する点を指摘され、今後、インタフェースを中心に改良を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NIRSによる脳内血流の変化の測定実験が順調に実施できている。被験者も計画した数を確保できている。 フットケアのアセスメントツールの開発はプロトタイプを作成し、実践者からの評価の結果から、第一段階の機能や使い勝手などは要望に応えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
NIRSによる脳内血流の変化を測定する実験を実施し、被験者の数を20名以上とする。また、実験データ分析を進め、この実験データに適した分析方法を探る。 フットケアのアセスメントツールの開発はプロトタイプの評価により、指摘されたインタフェースの改良と追加機能を中心に開発を進めていく。
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Causes of Carryover |
旅費と謝金が計画した金額より少なかったため、残金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費と謝金の使用を計画に沿って実施する。
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Research Products
(3 results)