2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Conflicting Concepts in Medical Life of Home Elderly with Medical Dependency and Factors Influencing Conflict
Project/Area Number |
26463519
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
田中 正子 広島国際大学, 看護学部, 准教授 (60515807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川井 八重 広島国際大学, 看護学部, 教授 (30314991)
河野 保子 広島文化学園大学, 看護学研究科, 教授 (80020030)
藤本 千里 広島国際大学, 看護学部, 准教授 (80515908)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 医療依存状況 / 高齢在宅療養者 / 葛藤 / うつ |
Outline of Annual Research Achievements |
2年間の研究成果から、医療依存状況にある高齢在宅高齢者及び地域高齢者共に,うつと葛藤が重要な要因であることが明らかとなった。また医療依存状況にある高齢在宅療養者の語りから抽出された葛藤概念は,【回復への期待】,【不自由な体に対する辛さ】,【不自由な体に対する諦め】,【他者への感謝】,【今後の不安】であり,それらが複雑に絡み合って関係しながら,高齢在宅療養者は日常生活の中で様々な葛藤を抱いていた。高齢在宅療養者は良くなることを期待しつつ治療し,内に秘めた思いを表出できない辛さ等を感じながらも,他者の手を借りなければ生活できないこと等への諦めがあった。そして家族等に感謝をしていたが,身体状況が悪化することや介護者が先立ち取り残されること、経済的な不安等を抱いており,支援者は本音が表出できるような関わりが求められる。 2016年度は、研究成果の中から「高齢在宅療養者の医療処置と心理状況との関連性」について国際地域看護学会で発表した。医療処置のある者は無い者と比較し、主観的幸福感が有意に低く、葛藤が有意に高かった。在宅療養者は医療処置があることにより、心理的動揺や負担感を感じてストレスフルな状況になることが考えられ、その結果主観的幸福感が低く、葛藤が高くなっていると推察できた。 その後研究成果をまとめ、報告書を作成した。うつと葛藤が重要な要因であることが明らかとなったことから、今後医療依存状況にある高齢在宅高齢者の葛藤尺度を開発し、支援の一助としたい。
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Research Products
(3 results)