2015 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児をもつ母親の養育行動形成プロセスと要因の探索
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26463527
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| Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
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Principal Investigator |
志澤 美保 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (00432279)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 敏樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00194796)
星野 明子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (70282209)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 発達障害児 / 母親 / 養育環境 / 養育行動 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達障害の母親の養育環境を明確にし、かかわりの難しい発達障害の子どもをもつ母親の養育行動プロセスの影響要因を明らかにすることが目的である。特に、母親の社会的・経済的側面に着目し、親の養育行動に関連している環境要因について質的帰納的に検討し、また客観的な行動観察をもとにやりとり上の困難感を明らかにすることである。
発達障害児と母親とのやりとりについては、母子相互交渉場面を用いて行動と発話分析を行った。観察場面は、やりとりの上で子どもに合わせるだけでなく、スムーズな食事を促す上で指示的に介入する必要性が高い食事場面を用いた。その結果、母親が最も高い頻度で使用する方略は、先行研究と同様に感情を入れず淡々とした口調で促す「中立的な促し」であった。また、子どもを誉める「称賛」は、子どもの食事を促す上で効果的であることが認められた。この結果は、定型発達児における母子相互交渉と同じ効果を示しており、食事中のやりとりの上での方略は共通性があることが明らかとなった。その上で、より発達障害児の場合には、タイミングや文脈が影響してくることが考えられたため、コーディングにおいて発話内容の全てを分析に加えることとした。さらに、子どもが見ているときと、見ていないときのタイミングにおける違いと、情緒的なやりとりの効果も評価に加えるため、子どもの視線の方向と「笑顔」などの肯定的表情表出についても生起したタイミングを記録することにし、コーディング内容を修正した。今後は、その新しい項目も含めた解析も含めて分析を継続していく予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、行動観察を行う研究2について主に実施した。前年度までのコーディング内容を変更し、そのための打合せや補助員トレーニングを行った。3月をもって補助員に対するコーディングトレーニングが終了したので、今後は同時進行で分析を終了させる。一致率を適宜確認しながら修正をかけ、データの信頼性と妥当性をあげていく必要がある。
母親へのインタビューによる養育行動の影響要因を質的機能的に検討する研究１については、内部調整に時間をとっている。倫理手続き等の準備は進んでいるため、早急に研究を開始できるよう、内部手続きを終了する必要がある。既にリクルート先の選定は終了しているため、具体的な実施に向けての交渉を行い、より確実に研究が実施できるよう調整を進める。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究2について、データ収集および分析を継続し、考察に入る。コーディングについては、一致率を出しながら、適宜、修正をかけデータの信頼性と妥当性をあげていく。
研究1については、早急に内部調整を終わらせ、倫理手続き等全てが終了次第、研究を開始する。内部調整と同時に、外部関係施設との調整も具体的な実施に向けての交渉を引き続き進め、より確実に研究が実施できるよう調整していく。
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| Causes of Carryover |
当初よりも内部調整に時間を要したため、研究１の開始が遅れている。このため、研究１で使用する予定であった旅費や研究補助員の謝金等がそのまま持ち越される状況となっている。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在、研究実施に向けた調整等、大至急で進めている。研究１が開始となった際に、当初案で計画していたとおりの内容で執行していく予定である。
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Research Products
(2 results)
