2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on recovery support system of drug dependence patients by regional collaboration in the State of California.
Project/Area Number |
26463540
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
五十嵐 愛子 文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (70334852)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 薬物依存症者 / 回復支援 / ドラッグ・コート / 地域連携 / 多機関連携 / ケアの評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はカリフォルニア州における薬物依存症者への回復支援に関わる援助者が薬物依存症者に対してどのように回復支援しているかとその回復支援システムを明らかにすることを目的として研究を進めた。最終年度も薬物依存症者の回復支援に関わる援助者にインタビュー調査を進めた。 インタビューから、①クライアントを尊重している、②クライアントのケアと人間関係、③ケアの評価、④治療施設の紹介、他機関との連携、⑤やりがいのある仕事の5つのカテゴリーに集約できた。回復支援システムについては、薬物依存症者は、対人関係、経済的問題、住居の問題、就労の問題など薬物の使用に関連した様々な精神的・身体的・社会的な障害を抱えているため、ドラッグ・コートでのプログラム開始のときあるいはクライアントがつながった施設から連携は始まっていた。医療機関、福祉機関、薬物依存症治療施設、自助グループ、教育機関等の他機関・多職種の協力と連携がなされていた。ハローワークとの連携、治療グループの紹介やカウンセラーの紹介、車の免許証や国籍の取得の手伝い、福祉との連携、教育機関との連携、児童相談所との連携、拘置所・裁判所・保護観察所・担当弁護士との連絡、薬物依存症治療のための医療機関との連携、アルコール依存症を持ったクライアントのアルコール依存症相談所・アルコール依存症グループホームの紹介等であった。援助者は他機関と他機関の援助職者とクライアントをつなぎ、同じ目標に向き合う薬物依存症者たち、援助職者、職場の仲間等との関係を保ちつつ、地域での生活などのサポートが受けられるよう支援を進めていた。クライアントはつながった機関・援助職者・同じ仲間たちなどと結ばれ、安心して治療継続ができ社会復帰していった。 本研究の成果は、我が国の薬物依存症者の回復を図る地域での支援システムを提言するものであり、薬物乱用対策の一助を担えるものといえる。
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Research Products
(4 results)