2014 Fiscal Year Research-status Report
転換期にある要支援高齢者の介護予防ケアに効果的な社会活動尺度の開発と有用性の検証
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26463548
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平野 美千代 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (50466447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 和子 北海道大学, その他の研究科, 教授 (20264541)
上田 泉 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (90431311)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 要支援高齢者 / 社会活動 / 尺度開発 / 要支援高齢男性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は要支援高齢男性の社会活動の実態を明確にし、その実態を反映させた要支援高齢男性の社会活動尺度を開発する。次に、申請者が既に開発した要支援高齢女性の社会活動尺度と、今回開発する要支援高齢男性の社会活動尺度を統合し、要支援高齢者の社会活動尺度を開発する。 平成26年度は、要支援高齢男性の社会活動の現象を明らかにするため、質的研究方法を用いてデータ収集を行った。対象地域にはA県の都市部と地方の2箇所を選定し、要支援高齢男性16名を対象に60分程度の半構成的面接による個別インタビュー調査を行った。データ収集方法は、①普段の生活の様子、②生活における人との接触や交流、③生活における社会とのかかわりなどで構成した。 対象者の語りから、要支援高齢男性の社会活動は「定年退職前の時期」、「定年退職後の時期」、「要支援認定を受けた時期」で違いがみられた。3つの時期における社会活動は、かかわる人や内容に異なりを示していたが、社会活動に対する目的や考えに大きな変化はみられなかった。要支援高齢男性は社会活動の目的を遂行するため、加齢や体調による変化に応じながら実施内容を変えて維持していた。 今後は詳細のデータ分析を実施する。分析には質的記述的分析を用い、分析結果は公衆衛生看護学の学識経験者である研究代表者と研究分担者、保健福祉介護の実践者である研究協力者と検討し、要支援高齢男性の社会活動の特徴を抽出する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
要支援高齢男性のインタビュー調査の日程調整ならびにデータ収集に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
要支援高齢者の社会活動および、平成26年度実施した要支援高齢男性の社会活動の実態に関する質的研究の結果をもとに「要支援高齢男性の社会活動尺度原案」を作成し、研究組織で検討する。 検討後、要支援高齢男性200名を対象に「要支援高齢男性の社会活動尺度」の予備調査を実施し、尺度の信頼性・妥当性を検証する。さらに、要支援高齢男性500名を対象に「要支援高齢男性の社会活動尺度」の本調査を実施し、尺度の有用性を検証する。
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Causes of Carryover |
データ収集に時間を要したため、分析が平成26年度に終了せず、成果発表で予定していた旅費等が繰り越したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度分析を順調に遂行できる予定のため、繰り越した助成金は学会等で成果発表を行うための旅費として使用する。
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